一方通行な恋 ３

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あの人、ちゃんとご飯食ってんのかな。

めんどくさがって、コンビニ弁当ばかりとか…有り得る。


変な男に言い寄られてないか、とか。ほら、東京の人って口が上手そうやし。

あの人、まんまと乗せられてそうやし。


不安も心配もめっちゃあるけど、…こんなこと口が裂けても言えへんわ。









「小瀧先輩、あの……好きです…！」


「……」



えーっと。

………どういう状況だっけ。


頭を掻いて、思い出してみる。


そうだ。今日も普通に授業が終わって放課後。

何故かいつのまにか委員会に入っていたため、委員会の会議があって。


後輩に呼び出されて、



「……」



あぁ、そういうことか。

確かこの子、同じ委員会の一年だ。


それにしても、どうして委員会なんかに入ってしまったのか。

ＨＲで寝ていたら、保健委員にいつの間にかなっていた。


……納得いかない。



「あーえっと、…ごめん」



…で、ええんかな？



「か、彼女とか…おるんですか？」


「…は？」


「あの、だって、彼女おらへんって聞いたから…！」



早く帰りたいんやけど。


俺は眉を寄せて、ジッと相手を見た。

彼女おらんなんて言った覚えもないし、言うつもりもない。



「君に関係ある？」


「っ……」



女って、ほんまに分からん。

何をしたら喜ぶのか、何をしたら悲しむのか。

突然拗ねられても、どう対処すればええのか分からんし。


と、その時、ポケットの中で携帯が振動した。

俺は何も言わずにその場から去り、廊下を歩きながら携帯を取り出す。



「……」



ディスプレイには“ストーカー”の文字。

不覚にも、体の動きが止まった。


そして、切れてしまう前に、受話ボタンを押す。




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