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時刻は午後９時前。
店を出て、駅まで送ってくれると言う神山さんのお言葉に甘えることにした。
あの店の料理は凄く美味しかったので、今度田中さんと一緒に行こうと思う。自動的に桐山さんも一緒に来そうだけど。
そうなったらまた騒がしいんだろうな。
「あ、そうや」
『はい、何でしょう』
そういえば、この前から感じている違和感に私はまだ気付けていないままなのだ。
何にもやもやしているのかも分からないので、対処法もない。
私は隣で歩いているマフラーに顔を埋めた彼を、見上げた。なんて、神山さんをじっと見つめたところで答えなんて出ないのだけれど。
「今度の日曜日、空いてる？」
『…え？』
「良かったら、今度は食事だけやなくて何処か出かけへん？」
今週の、日曜。
その日は、観測会がある日だ。
数か月に一度、一般の人も参加できるのが観測会。そのために今、重岡さんたちは準備に励んでいる。
『…あー、ごめんなさい。今週は仕事が入ってて…』
「そっかー。じゃあまた今度」
『すいません。あ、でも６時までなんでそれからなら…！』
「いやいや、大丈夫。疲れてるやろうしゆっくり休んで」
そう言って微笑む神山さんに、私は頭を下げた。
会う前は何回も鏡をチェックするし、服装も田中さんにおかしくないか何度も聞く。何度も聞きすぎて、桐山さんまで「ファッションチェーック！」だとか言って乗っかってくる。
それは、中学生の時もそうだった。
図書館に入る前には、入口のガラスで自分の身なりを確認していたし、休日は母親に何度も服装を確認してもらっていた。
あの頃と、何も変わっていない。
そう。
何も、変わっていない。
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葉月(プロフ) - しげええええええ泣 (2018年1月22日 22時) (
レス) id: 976831957c (このIDを非表示/違反報告)
クリームパン(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！もう最後の最後まで感動しました泣なんて素敵な作品なんでしょうか、こんな作品を読めてもう幸せですっ！これからも応援してます！！ (2017年12月22日 17時) (レス) id: 69d39ba2c0 (このIDを非表示/違反報告)
ありさか - 藤井さんの小説からまた来ました ！！！ とても楽しみにしてます（ ; ; ） (2017年10月24日 23時) (レス) id: f77e20ba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みやび
| 作成日時：2017年10月24日 5時
