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重岡さんとは帰る方向が一緒なので、そのまま何となくで肩を並べて足を進める。
重岡さんと一緒に帰るのは初めてな気がする。同じ職場だと言っても棟が違うので、帰りに会うということもあまりなかったのだ。
それでも彼は、勤務中ふらふらと図書館の方にも来ているが。
見上げれば、満天の星空。ふと隣を盗み見てみれば、重岡さんも同じように空を見上げていた。
『観測会の準備、忙しいですか？』
「まぁ、今回は色々イベントもするし、忙しいかな。もう大分落ち付いてきたけど」
『わー、じゃあ当日も忙しくなりそうだなぁ』
「それ、俺が言う台詞。図書館は別に忙しくならへんやろ」
『図書館だって観測会の人が流れて来たりするんですよ！』
「あはは、うそうそ」
彼が、笑った。
「楽しみやな」
嬉しそうに微笑み、視線の先は白く輝く星々。
その時彼の頬に見えた小さなえくぼは、星の光の影か、それとも本物か。
『今日も星綺麗ですね』
「うん。あ、あの一番明るいのが、シリウス」
『冬の大三角は？』
「オリオン座の隣にある。シリウスと、ベテルギウスと、プロキオン」
『…何度聞いても覚えられない』
「覚える気がないんやろ」
二人で空を見上げながら、一歩一歩ゆっくりと前へ進む。正直ちゃんと前に進めているのかも分からない。
それでも私は、冬の大三角を見つけるのに必死でそんなこと考えていなかった。
突然、辺りに響く鈍い音。
それと同時に額にもじんじんと頭に響く痛みが広がる。
隣からはブッと吹き出す笑い声が聞こえてきた。
『いっっっっっだ……！！！』
「どんくさ…！」
笑いを堪えているのか知らないけれど、肩が震えている時点でバレバレだ。笑うなら笑ってほしいし、隠すなら隠し通してほしい。
涙目で額に手をあてながら、私は眉を寄せる。
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葉月(プロフ) - しげええええええ泣 (2018年1月22日 22時) (
レス) id: 976831957c (このIDを非表示/違反報告)
クリームパン(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！もう最後の最後まで感動しました泣なんて素敵な作品なんでしょうか、こんな作品を読めてもう幸せですっ！これからも応援してます！！ (2017年12月22日 17時) (レス) id: 69d39ba2c0 (このIDを非表示/違反報告)
ありさか - 藤井さんの小説からまた来ました ！！！ とても楽しみにしてます（ ; ; ） (2017年10月24日 23時) (レス) id: f77e20ba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みやび
| 作成日時：2017年10月24日 5時
