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『……あっ』


「……あ」



神山さんと食事をしてから、3日経った。


あれから連絡はとっていない。食事をしている時、お互いにLINEのやり取りは苦手だということを話したからというのもあるかもしれない。

別れ際に「また今度」と言われたけれど、それは社交辞令なのか、それとも”今度”があるのか。


そういえば、昔も彼とは一定の距離を保ち続けていたと思う。

彼にはどこか、踏み込んではいけない一線があった。



『重岡さん、何だかお久しぶりです』


「別に久しぶりってほどでもないけど」


『デスヨネー』



黒縁眼鏡に、長い前髪。今日はラフなパーカーにジーンズだ。よく食べるのにどうしてそんなに細いのか。少し妬ましい。



『あ、あの!』


「何?」


『…ありがとう、ございます。おかげで食事に行けて、れ、連絡先も交換できました!』



そう言って、勢いよく頭を下げる。


正直、重岡さんが居なければ私は彼のことを諦めていたし、連絡先すら交換できていなかっただろう。


頑張れと言ってくれた彼の言葉は、私の背中を強く押した。

多分あの言葉がなければ、私は過去を想い続けたまま一歩を動けていなかったと思う。



「そう、良かった」



重岡さんは、多分いい人だ。



『あの、大丈夫でしたか?あの日、私に協力してくれたせいで神山さんに怒られたり…、』


「ああ、大丈夫。あいつシュークリーム与えとけば機嫌直るし。それに、そんなことで怒るような奴じゃないで」



それが少し、分かりにくいだけで。

それが少し、伝わりにくいだけで。



『仲、良いんですね』


「は?俺と智洋?…ま、高校からの付き合いやし、それなりには仲良いかな」



眉をしかめたままそう言った重岡さんに、私は微笑んだ。




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葉月(プロフ) - しげええええええ泣 (2018年1月22日 22時) (レス) id: 976831957c (このIDを非表示/違反報告)
クリームパン(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!もう最後の最後まで感動しました泣なんて素敵な作品なんでしょうか、こんな作品を読めてもう幸せですっ!これからも応援してます!! (2017年12月22日 17時) (レス) id: 69d39ba2c0 (このIDを非表示/違反報告)
ありさか - 藤井さんの小説からまた来ました !!! とても楽しみにしてます( ; ; ) (2017年10月24日 23時) (レス) id: f77e20ba12 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みやび | 作成日時:2017年10月24日 5時

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