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#7. ページ7

トレイを返却、残りの時間はまた3人で潰す事に。
だがその前に水樹が御手洗にと2人から離れ人気のない1階の御手洗へと向かった


「A、楽しそうやったなぁ」

「Aくんはぼくらにとって大事な子ぉやねん。
…楽しそうにしてくれてんの、めっちゃ嬉しいわ」


先に戻ってて、と言う水樹の言葉に頷いた2人。先に階段をのぼり教室へと戻っていた。相変わらず周りの生徒は2人を見て笑顔になり、近づくことは無く黙って眺めていた

2人に近付かない事は、いつの間にか学校中で暗黙の了解になっており入学して1週間程度で周りには誰も寄り付かなくなっていた
動物園の檻の中を覗くような、そんな好奇の目で2人を見ている


「…はよ戻らな、」


用を済ませ手を洗い、御手洗から出ようとした際にドンッと胸を押され中に引き戻された水樹
押されたことに驚き、バランスを何とか保つ


「水樹だったっけ」


複数人の中の1人、先頭に立っていた生徒が少し大柄な態度で口を開いた
腕を組み、片足に重心を預けて水樹を逃がさないようにと行く先を塞ぐ


「…そうやけど」

「転校生だから今日は大目に見るけどぉ、…堂本さんにあまり近付かない方がいいぜ。」

「…は?」

「あの人達に近付かないのは暗黙の了解なんだよ。」

「2人が何かしたんか」


いきなり押された事、大柄な態度な生徒、2人に近付かない方が、という言葉にムッとした水樹は体制を戻し、ツンとした棘のある口調で返す。
「いいや?」と鼻で笑う生徒に余計苛立ちが募るがなんとか冷静を保とうと口を噤む。


「ていうか、シャトルランの時コケ方が大袈裟なんだよ。足かけたぐらいであんなコケるかね普通」


なんて、変な言いがかりも付けられるが水樹は口を噤んだまま何も発さない。何か言い出したら止まらなくなりそうな、そんな気がしてグッと堪える。
その態度に腕を組んでいた生徒が眉をひそめ、2、3歩近付いて腹に拳を1発いれた。

かなりの勢いと力、苦しそうな声と共にその場に膝から崩れ落ちるようにへたり込む水樹。その様子を見て大きく楽しそうな笑い声をあげ、御手洗からワラワラと出ていく生徒。

ヒュ、と普段鳴らない様な息の音が喉から出て何とか痛みを堪え立ち上がる。
グッと何とか踏ん張りながらもう一度手を洗い制服を手で払う。


「…いっ…てぇ、なんやねんアレ…」


今日1日2人の顔以外をまじまじと見ていないからか、同じクラスの人間だとも思わなかった水樹。腹を擦りながら自身の教室へと歩を進めた。

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yu - めちゃ良かったです (2022年11月17日 18時) (レス) id: b3f4a92def (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年8月11日 1時

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