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同い年の山本と山崎とは、まるで男子高校生の様なノリとテンションで会話が出来ていた。
それが楽しくて仕方が無くて常に笑顔が絶えず、3人が居る場所には普段から笑い声と楽しげな話し声が響いていた。
それは今も変わらない。
けれど、同級生以外とも心底楽しそうに会話をする阿瀬は、1人の人物と会話をする時だけ落ち着きを見せる。
「可愛いね。顔ちっちゃくて、頬柔らかくて。」
蒸し暑いドーム、毎日の様に顔を合わせているというのに彼は阿瀬の顔を褒めちぎる。
「福也さん、僕の顔大好きですね。」
「うん。好きだよ。」
サラリと発言する為、本気なのか巫山戯ているのか分からずに阿瀬は笑みを浮かべたままの彼を見つめ、変な抵抗も出来ずにいた。
頼りになる手の平で、頬を覆うように撫でては満足そうに瞳を三日月にさせる。
ドームの照明は、上向きになる阿瀬の少しだけ困った表情を柔らかく照らした。眉が下がって、きゅっと噤まれた口は愛おしさが込み上げる。
ああ、好きだ。
そんな感情が山��の中で大きくなるばかり。
「Aも練習頑張りなね。」
呼ばれた山��は、頭をポンポンと撫でて名残惜しそうに髪の毛から指先を離すと、そのまま去って行った。
まだほんのりと残る彼の体温を感じながら、阿瀬は野手陣の元へと向かって歩く。
「A好かれすぎやろ。」
暇そうに芝の上で座っていた福田が言う。
阿瀬は彼の隣に腰を下ろすと、
「あの人が1番スキンシップ多くてびっくりしてます。」
なんて苦笑いを浮かべた。
困った様な笑みを眺める福田は、芝に手を着いて体重を預けながら何やら言葉を選んでいる様子だ。
「…もしかしてなんやけど、ああいうの苦手？」
福田の言葉に、阿瀬は表情を歪めて答えづらそうに首を傾げる。
どう返答しようか、誰も傷付けない言葉は何か。たった数秒で頭をフル回転させて口を開いた。
「スキンシップとかは、大丈夫なんですけど…。福也さん、少し過保護だなって思うところがあって。気に掛けてくれる事は嬉しいんですけど、僕も子供じゃないし…。」
「…まだ、言いたい事あんねやろ。言ったらええのに。」
福田もまた、聞き上手だ。人の言いたい事を上手く引き出し、優しい声色で安心させてくれる。
「優しくしてもらって、本当に有難いんですけど、…苦手です。過保護な、福也さんが。」
膝を抱えて一点の芝を見つめる阿瀬の瞳は小刻みに震えていた。
そんな阿瀬を見つめる福田は何も言わずに、丸くなる背中を擦った。
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kaaaaaann(プロフ) - 毎度のタイトル回収がとても面白くて好きです (11月6日 1時) (
レス) @page26 id: 6592908639 (このIDを非表示/違反報告)
宮さんのﾌｧﾝ - 無茶苦茶混乱してるのでまた最初から読み返してきます……… (11月5日 0時) (レス) @page26 id: a501d72624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宮
| 作成日時：2023年10月27日 1時
