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阿瀬の本塁打から打線は繋がった。
3点ビハインドの状態をひっくり返し、点差を付けて勝利を納めた。
山��を勝ち投手としてお立ち台へ上げられた事を、皆嬉しく思い、数名はダグアウトから山��のインタビューを眺めていた。
その中には阿瀬は居なかった。
「Aは？」
「眠いって言って戻ったっす。」
戻って来た山��は中川に問いかけた。
試合が終わるとすぐ、大きな欠伸をしてロッカールームへと戻ったのだ。
山��は居て欲しかったのか、少し不満げにしながらも頷いて納得した様に裏へと戻って行く。
そんな彼に着いて行くように、数名の選手もロッカールームへと戻った。
椅子に腰掛けて、自身の荷物を抱いたまま阿瀬は眠っていた。
無造作に置かれた携帯画面にはアラームが表示されており、後30分程度で起きる予定の様だ。
ガヤガヤと騒がしい中でも眠り続ける阿瀬を見て、本当に眠かったのだろうと山��は顔を覗き込みながら考える。
「ガン見してる。」
「中々無くない？こうやって寝てるの。」
「まあ、確かに無いっすね。珍しいと思いますよ。」
山岡は、しゃがんでじっと阿瀬を見つめる山��と会話をする。
寝ていても起きていても整った顔立ちをしている阿瀬は、山��に気に入られていた。
山岡に、自身の荷物から携帯を取ってもらえば画面を操作して数枚の写真を撮影する。
「かーわいい。」
「バレたら怒られますよそれ。」
口角を上げて、撮影した阿瀬の寝顔を確認する山��に、山岡は笑いながら言う。
「大丈夫、本人には見せないから。」
バレない自信があるのだろう。
山��は悪戯っ子のような笑みを浮かべると立ち上がって、サラサラと指通りの良い阿瀬の髪を撫でて自身のロッカーへ向かった。
30分後、小さなアラームの音で目を覚ます。
帰宅した選手もおり、ロッカールームの人口は少なくなっていた。
「お前髪型どうなってんねん。」
右側頭部を荷物で潰し、下敷きにしていたせいか右側の髪だけ変に癖がつき、重力に逆らっている。
目を糸のように細めて、照明の眩しさに耐えている阿瀬に山崎が大きく口を開けて笑った。
「そんなやばい？」
「やばいって！可愛いAちゃんが台無しになって！」
「お前アホ〜…。直して直して。」
大きな手で、骨張った指で、寝癖を直す事を命じられた山崎は手ぐしをする。
多少落ち着いた外ハネだが、元通りに戻す事は不可能だ。直せない事を悟った山崎は小さな頭に手を置くと、髪型を余計崩す様に無造作に撫で回した。
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kaaaaaann(プロフ) - 毎度のタイトル回収がとても面白くて好きです (11月6日 1時) (
レス) @page26 id: 6592908639 (このIDを非表示/違反報告)
宮さんのﾌｧﾝ - 無茶苦茶混乱してるのでまた最初から読み返してきます……… (11月5日 0時) (レス) @page26 id: a501d72624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宮
| 作成日時：2023年10月27日 1時
