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帰宅前、お互いのホームランボールにサインを書いて交換。「名刺交換みたいだ」と大谷は楽しそうに笑い、自身の背後に置いていた紙袋を手にした。

「これ、僕のバットとバッティンググローブ。A可愛いからなんでもあげたくなるね」

「え、え、ぁ、こんな貰って、え、?いいん…すか…?」

「いいよ。貰って。お近づきの印に…ってやつ?」

「うわぁ、すごい、スイーパーまで教えて習得したのにこんな、うわ…うわぁ…!りょーや凄い!翔平さんすごいよりょーや!」

離れた所で微笑ましそうに2人を見ていた栗原に声をかける程柳瀬のテンションは上がっていた。ニコニコと嬉しそうな笑顔、プレゼントを貰った幼児のよう。
そして柳瀬は少し考えた後、持って来ていた自身のバッティンググローブとキャップを大谷に渡す。

「いるか分からんけど、僕からもお近づきの印です」

と眉を下げて笑う。けれど大谷は嬉しそうに目を輝かせるとすぐに柳瀬のキャップを被り、キメた顔をすると「どう?」なんて口角を上げて問いかけた。

「バッチリっす!」

「ふふ、キャップ選びのセンス抜群だね。…次もまた会おうね。暇な時連絡して」

もう一度、柳瀬が帰ってしまうのが名残惜しいのか小さな頭を優しく撫でて黒髪を指の間に通す。柳瀬は大人しく、大谷の大きな手に撫でられたまま目を細めて幸せそうだ。

漸く離れると、スタジアムの外まで見送りに来てくれて、バスが来るまでバス停でカメラが無い中3人で会話をする。漸く来たバスの乗客はバス停に大谷が居ることに気が付くと歓声を上げ、盛り上がっていた。

見えなくなるまで大谷に手を振っていた柳瀬は、空いていた座席に栗原と座ると「メジャーリーガーすげーわ…」なんて余韻に浸る。

「これからはスイーパーも投げちゃうのかぁ」

「ふふ、しっかり完成させないかんね」

「…Aのスイーパー、初めて受けたのは俺だから。忘れないでよ」

「忘れないよ。てか忘れれんし。…本当に陵矢と来て良かった」

「着いたら起こして」と伝えると、紙袋の持ち手を持ったまま、柳瀬は栗原の腕に頭を寄せて眠りについた。WBCの強化試合の帰りを思い出す。栗原らすぐに眠りについた柳瀬をじっと眺めた後、髪をかきあげるように優しく撫でた後、無音カメラで寝ている柳瀬と自撮りをした。これも記念だ。

翌日の飛行機で日本に帰国する。本当は同じチームだった千賀とも会いたかったが、時間は無い。また次、長期の休みに遊びに来ようと決めた。

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Mexx(プロフ) - 初めて見つけて一気読みしました!!!おもしろくてあっという間!続編希望します!!🥹 (10月4日 23時) (レス) @page45 id: 553f86ba4d (このIDを非表示/違反報告)
Waaaaka03(プロフ) - 今更ですが一気読みしました!!途中ちょっと泣きそうになりながらも大谷さんともいい対談して、、、最高でした!!!! (8月20日 11時) (レス) @page45 id: 03c5b943b6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ばたこさん» またもし次の作品でばたこさんに刺さるものがあれば嬉しいです!ここまでありがとうございました!🙇‍♂️ (6月23日 8時) (レス) id: e835b41f9a (このIDを非表示/違反報告)
ばたこ(プロフ) - え!!!!!もう終わっちゃうんですか!!!悲しいです🥺私の入院中の唯一の楽しみでした、ありがとうございました!完結おめでとうございます(_ _) (6月23日 8時) (レス) @page45 id: 2432bd82c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作成日時:2023年6月11日 0時

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