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2人椅子に座り直すと、最初に大谷が口を開いた。
「WBC一緒に戦えなくて残念でした、もう僕柳瀬さんに会う気満々だったんで」
そうやって幼い顔で笑う彼に柳瀬は眉を下げて申し訳なさそうに謝った。
「いやもう…すみません、帰ってきた拓也さんと佑京さんに言われてちょっと後悔しました。…それとさん付けは流石に、僕の方が後輩なので」
「あ…じゃあAくん？」
「Aで全然いいですよ、そっちの方が大谷さんも呼びやすいでしょうし」
「分かった、じゃあ僕の事も翔平って呼んでよ」
柳瀬は先程までのテンションはどこに行ったのかと言うほどには緊張しており、大谷は慣れっこなのかずっと笑顔で柳瀬に話しかける。
呼び捨てで呼ぶように言われたが、流石に無理だと言うことで「翔平さん」と呼ぶ事にし、彼も渋々だが納得してくれた。
ずっと会いたかったと大谷は柳瀬にその熱量を伝える。柳瀬も時折笑みを溢れさせながら頷いた後、自身も会いたかったと気持ちを伝えた。
お互いがお互いに会えて嬉しそうに、普段カメラの前では無愛想な柳瀬も大人しいが楽しそうに会話をする。
「Aって高校の時からずっとピッチャーとバッターだったの？」
「高校の頃は外野手でした、ずーっと外野。やけん、本当は守備の方が得意です」
「いつからピッチャー転向したの？」
「もー…スカウトされて…初練習って時に、二軍コーチから言われてからですね。その時はもう全然、注目も何も無かったです」
なんて目を細めて懐かしむように言う。二軍戦で初めて投手と打者として起用された時は球場もどよめいたな、なんて懐かしい反応をもう一度聞きたいなんて思っていた。
「一軍になったのは2年前です。24っすね、翔平さんはもう大活躍中で手が届かない存在で。」
「惜しい事したなぁ。僕がまだ日本にいたらAと戦えたのに」
「ですね、僕も1回は戦ってみたかったです」
「…Aって意外と感情豊かなの？」
目の前で話す柳瀬の姿を見た大谷は、不意に疑問に思った事を口にした。
テレビでしか見たこと無かった柳瀬はツンツンしていて、無愛想に見えていた。けれど今話している柳瀬は、ほんの少しではあるものの笑みを浮かべたり、悔しそうに顔を歪ませたりする。感情も表情も豊かだ。
「そうですよ、チームメイトの前だと普通に素が出せるんですけど、カメラの前だと無愛想になるっぽくて」
「今のAは素なの？」
対談と言うより大谷が柳瀬を一方的に質問攻めにしていた。
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Mexx(プロフ) - 初めて見つけて一気読みしました！！！おもしろくてあっという間！続編希望します！！🥹 (10月4日 23時) (
レス) @page45 id: 553f86ba4d (このIDを非表示/違反報告)
Waaaaka03(プロフ) - 今更ですが一気読みしました！！途中ちょっと泣きそうになりながらも大谷さんともいい対談して、、、最高でした！！！！ (8月20日 11時) (レス) @page45 id: 03c5b943b6 (このIDを非表示/違反報告)
宮(プロフ) - ばたこさん» またもし次の作品でばたこさんに刺さるものがあれば嬉しいです！ここまでありがとうございました！🙇♂️ (6月23日 8時) (レス) id: e835b41f9a (このIDを非表示/違反報告)
ばたこ(プロフ) - え！！！！！もう終わっちゃうんですか！！！悲しいです🥺私の入院中の唯一の楽しみでした、ありがとうございました！完結おめでとうございます(_ _) (6月23日 8時) (レス) @page45 id: 2432bd82c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宮
x他1人 | 作成日時：2023年6月11日 0時
