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皆揃って練習をした後、終了時刻も近付いてきた。ベンチから球場内の長い廊下を歩きながら、先輩と会話をしていた。昔話に花が咲く。昔と言っても3年前だが。
「Aは出身同じやったっけ」
「同じっすよ、久留米です。でも僕は西鉄に近いっす」
「あー、そっちの方か」
牧原との地元のトークも盛り上がり周りの3人を置いてけぼりにしていた。
そんな時、背後に人の気配がして相原は振り返った。目の前に大谷の姿があり、皆して驚いたように「おお」と声を上げる。
「あ、別に遮ろうと思った訳じゃ無いですよ、Aの地元トーク聞きたくてつい」
大谷は相原の後ろにいる4人に苦笑いを浮かべながら言う。
皆「是非是非」と受け入れて、また会話を始めた。だが、チラチラと視界に入る相原が気になって仕方ない様子。
まるでペンギンの親子のように背後から抱き締める大谷と、これが普通ですけどと言わんばかりに相原はその状態を受け入れていて異様だった。メジャーの人間は距離も近くなるのかと。
「そういや皆元気っすか？僕がおらんなって寂しいって皆泣いてるでしょ」
「自己肯定感高いな〜」
「泣いては無いけど皆テレビで見る度「帰ってこーい」って画面に呼び掛けてるよ」
「え？なんで画面に。画面に言うなら連絡くれてもいいでしょ」
怪訝そうな相原の表情に皆楽しそうに笑う。大谷も「ふふ」とどこか楽しそうだった。
自身の荷物を置いている部屋に着くと帰る支度を済ませる。寝泊まりはホテルだ。ちゃんと自身の私物があるかチェックしていると、甲斐達4人と大谷が呼ばれて相原だけが取り残された。ついて行こうかとも思ったが、邪魔したくないし体がまだダルい為動きたくも無かった。
「あ、Aさん！」
「お、大弥くんと朗希くん」
「あれ？さっきまで皆さんいませんでした？」
「監督に呼ばれてどっか行っちゃった」
そう言いながら笑い、相原は自身のカバンの中を漁る。能天気の割にかなり心配性でもあるらしい。
そして大丈夫だとチェックを済ませると相原もロッカールームを出ようとしたが宮城が何かを拾い上げて相原に声をかけた。
「…Aさん、これ」
宮城が手にしていたのは、相原の処方箋袋だった。中には勿論処方された薬が入っている。
カバンの中を漁っている最中知らぬ間に床に落ちたのだ。足を止めて振り返る相原の表情も一瞬にして引き攣ってしまう。
「…落ちましたけど…」
と引き攣った表情の相原を心配そうに2人は見ていた。
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お餅(プロフ) - 夢小説で初めて泣きました素敵な作品ありがとうございました (6月18日 23時) (
レス) @page33 id: 8d7c7e252f (このIDを非表示/違反報告)
ツンデレ殿(プロフ) - 完結お疲れ様です。涙涙で頭が痛くなりました笑とても素敵な作品でした！！本当にお疲れ様でした！！ (6月11日 21時) (レス) @page33 id: 62ded70eb4 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - 完結お疲れ様です。正直、かなり泣いてしまいました笑笑 前作も読みましたが、凄く面白かったです。素敵な作品を、ありがとうございます。 (6月11日 11時) (レス) id: cf3b69c759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宮
| 作成日時：2023年6月4日 13時
