【 HQ!! 】忘愛症候群、終。【男主】 (ページ6)

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毎日、2人の予定が合う時は練習していた。
レシーブも上手くあげれるようになり、友達とラリーも何度も続くようになった。

小学校も卒業し、中学に上がった。

野狐中学校。そこでも友達とバレー部に入って必死に動いていた
中一の頃はレギュラーにも慣れず、試合をする皆の傍ら1年は全員で練習していた。

試合をすることも出来ず、ベンチ入りも出来ず。

けれど、2年に上がるとそれもガラッと変わった。

大瀬、大瀬と名前を呼ばれるようになり試合にも出して貰えるようになった。
それは友達も一緒。

3年に物も言えるようになり、ずっと同じセッターとして試合をする事が多くなった。

「大瀬」

『ん？』

「最近レギュラー入りしたからって調子乗ってへん？」

『…は？』

「お前の言動全部腹立つねん、俺はお前らより上やぞって内心思ってるんやろ」

外の木も赤く、地面に紅葉の絨毯が敷き詰められていた頃。
3年の試合に出れてない人らに言いがかりをつけられた。

友人は他の先輩らと楽しく談笑中。

俺の周りの空気だけ冷たく凍ってしまいそうだった。

『…いや、』

「ん？そうなんやろ？」

『いや、そう思われてもしゃーないと思いますよ。
練習サボって遊びに行ってるんやし、上達せえへんのは当たり前やん。何自分の事棚に上げてんすか』

「なっ…」

毎日体育館を抜け出して、ジャージ着て遊びに行っている。
それをしっかり見てるし監督も見てて何も言わない、試合には一切出さないと言ってはいたけど。

それだけの事をしておいて言いがかりとか勘弁して欲しい。

「なんやねんお前！！年下のくせに！！」

『年下とか関係あらへんやん、練習せえへん自分らが悪いんやから』

「巫山戯んのも大概にせえよ！」

『ええ…、』

先輩の怒鳴り声を聞いた友人や、仲のいい先輩が寄ってきて一旦離してくれた。
向こうはまだ怒りが抑えられないのか俺をずっと睨み続けている。

「お前なんかしたん？」

『する訳ないやん、何のメリットがあんねん。
あっちからなんか吹っかけてきた』

「最近ひねくれ過ぎやで〜、もっと心穏やかにな、そんで諭すように話すねん」

『ひねくれてんのは分かるけど…、なんやねん諭すって。お前そんな言葉よう知っとんな』

友人と話していると少しずつ落ち着いてきて、あの先輩らに対するイライラはいつの間にか消えていた。