#13. ページ13
『おぁ…!!ああ…!!!』
マフラーを巻き、寒さ対策は万全。
ニット帽も被り手袋をして目の前に並べられている無数の数字の前で目を輝かせた。
今日は受験の合格発表。
周りは親や友達といる中、相変わらず1人で数字を探し、見つけることが出来た。
『あった、嬉し、』
友達と盛り上がれずこの昂った感情はどこに発散したらいいのか分からず、小さく呟いて大勢の人混みの中から出てきた。
結構最初の方に数字があった。
急いで家に帰り、自室のベッドに寝転んでスマホを取り出す。
大瀬稲荷崎、合格してた!!
2年の頃引っ越していった友達。
俺がそう送ると直ぐに既読がついた
白津まじ!おめでとー!俺も梟谷合格!
お互い合格して、祝福しあって。
勉強頑張ったかいがあったな、ととても嬉しくて。
暖房の効いた部屋にマフラーとニット帽を脱ぎ散らかして足をばたつかせる。
春から稲荷崎!あいつも梟谷!
もしかしたらバレーの試合で会えるかもしれない!
そんな期待で胸を膨らませていた。
親が帰ってくると合格した事を報告して、皆で喜んで「出前取ろう!」と意気込んで。
その日の夜はもう食卓が凄かった。
ピザに寿司に肉に…、食べれなかったら明日の朝ごはんにでもと。
だけど中学3年生。育ち盛りで食欲旺盛。
いつの間にかピザも寿司も肉も無くなっていた。
『アカン美味すぎた…』
「良く食うな〜、ええぞー」
「運動してるんやし、そのくらい食べてもおかし無いしな」
と両親は笑顔。
俺も笑ってその日は風呂に入って眠りについた。
1週間後、学校の説明会がある。
制服とか学校の方針とかそんな話だろう。母親が無理に仕事の休みを取ってくれて、久しぶりに一緒に行事に出る。
多分小学生以来じゃないか。
今現在春休み、、説明会までゆっくりのんびりしていよう。
部屋でバレーボールを触りながらスマホを見たり漫画を読んだり。
今から稲荷崎に通うのが楽しみで仕方がない。
『…せや、買い物あったんやった』
ふと思い出した。冷蔵庫に食材が何も無い。
晩飯は俺担当だから作れないし嫌でも買い物行くしか無いか。
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そこら辺にいる低音野郎、(プロフ) - え、え、ほんとに嬉しいです( ; ; )!!!また読めると思うと楽しみで仕方ないです!!!無理せず頑張ってください!! (2021年12月24日 20時) (レス) id: aed207b57b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宮 | 作成日時:2021年12月24日 8時