彼の想い ページ20
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涼「ズルいですよ、Aさん」
そう言って顔を上げた彼の悲しそうな顔を見て口を噤む
涼「計算ですか?俺が嫉妬すると思って?」
『そんなつもりじゃ…』
涼「言っときますけど俺、嫉妬なんて毎日してますよ」
『え?』
怒りの篭もったような、でも少し悲しそうな途方を見るみたいな片寄の目に引き付けられる
涼「亜嵐君の事も龍友君の事も玲於の事も。俺は全部知ってます」
一歩、また一歩と近づいてくる片寄に自然と後ずさりする
涼「Aさんは俺のモノじゃないのに、他の人と居るの見るだけでイライラして。
でもAさんはそんな事気付いてなくて俺だけいつも……
…ホント、悪い人ですね」
背後に壁を感じた時にはもう遅い
まるで逃げ道を無くすかのように顔の横に置かれた片寄の腕
涼「俺、やっぱりAさんが好きです」
片寄は、いつだって真っ直ぐに想いを伝えてくる
その思いに戸惑う事はあっても、しっかりと応えた事は無い
それが、今までの私
でもこれからは…
涼「さっき、ちゃんと考えるって言ってましたよね?」
『…うん』
涼「じゃあ、俺の事真剣に考えてみてください」
そう言い置いていた手を退ける
困惑でどうすればいいかわからない私はただ呆然と立ち尽くす
涼「あ、そうだ」
呟いた彼が不意に立ち止まりゆっくりと振り返る
涼「これ以上、俺の事妬かせないで下さいね?じゃないと俺…」
そう言うと、急にグッと近付けられた顔の距離
反射的に目を瞑る
涼「どうするか分かりませんよ」
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Honey(プロフ) - まゆさん» 感想や温かいお言葉有難うございます!!オチなどはまだ詳しく決めていないのですが、ご期待に添えるようこれからも中務さんとのお話沢山書かせていただきます!これからもよろしくお願い致します(*^^*) (2018年12月3日 15時) (レス) id: 2fd9802047 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - このお話すごく大好きです!みんなも恋愛感情が色々と渦巻いていて読んでいてキュンキュンするし、考えさせられるお話です!私は裕太君が大好きなので主人公ちゃんには裕太君とくっついてほしいですけど、今後の展開がどうなるのか楽しみにしています! (2018年11月29日 11時) (レス) id: 727ab08095 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Honey | 作成日時:2018年8月28日 11時