SEVEN PRINCESS 2

誰かを好きな気持ち ページ41

直「A。

だけど臣はエリちゃんと、」




『別に、もう好きじゃないよ。』



直「…そっか。」



『うん。』






困ったように頭を搔くお兄ちゃんに、

あの日の登坂先輩がリンクする。








直「ねぇA。

自分の気持ちに嘘つくこと無いんだよ？」



『え？』




突然言われた言葉に驚く。






直「そりゃあ、エリちゃんも臣も大事な後輩で、

幸せになって欲しいと思ってる。」









そりゃあ、そうだよね。





優しいお兄ちゃんが後輩に幸せになって欲しくないなんて、思うわけない。


登坂先輩とエリさんの婚約の話聞いた時、
涙こらえて喜んでたもん。









直「だけど、Aにも幸せになって欲しいんだ。」


直「誰かを好きになる気持ちは、
誰にも否定する権利なんてないから。」





『お兄ちゃん…』








それに俺の大事な妹だしな！！

と、誇らしげに言うお兄ちゃんに自然と頬が上がる。








直「俺に恋してくれてもいいんだよ！？」



『それはない。』



直「あ、無いんだ。」

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