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「ん〜...!ふあぁ、」
ジリジリと鳴る、耳障りな機械音に叩き起こされて目を覚ます。
大きく伸びをしてからスマホを確認すると、時刻は7時30分。
良かった、ちゃんと起きれた...
通話はというと、7:30に切れている。
アラームと競合したらしい。
Aはもう起きてると思うから、メッセージを送る事にした。
『おはよう!
今日は10時にAの家の近くにある公園で間違いないかな? 』
すると、すぐに返事が来て。
『おはよう〜!合ってるよ、よろしくね』
少し頰を緩めながら部屋を出ると、早速ジミンに話しかけられた。
その細い瞳はまだ朝だというのに爛々と輝いている。
「ジニヒョン!おはよう!!今日だね!ついに今日だね!」
「そうだよ、ついに今日だよ〜!
はー、ちゃんと起きれて良かった...」
「目死んでるけど寝れなかったの?」
「うん、なんか全然寝れなかった。でも顔は浮腫んでないよね?」
「大丈夫、浮腫んでない。でもやっぱり目は死んでる」
...なぜ寝れなかったのかというと、決して”なんか”ではない。理由はAだ。
通話を繋いだまま寝たいという誘いに、すやすやと心地のいい寝息。
完全無欠な彼女の無防備な一面を垣間見た時に、ふと可愛い人だと思った。
...けど、変な男に狙われてないか急に心配になってきて、
だから明日(正確には今日だけど)は俺が守らないとって思いながらデートのシミュレーションをしてたら緊張でドキドキしてきて頭が冴えて、
どうしよう眠れない朝起きれるかな、って思ったら余計に緊張して完全な負のループに陥ってしまって...あぁ、何やってるんだろう。
「ああぁヒョンごめん思いつめないで!まぁ10時まで時間あるしちゃんと大丈夫だよ!ね?」
「ん?あぁごめんごめん!ちょっと昨日の事考えてた」
「そうなの?何かあったの?」
「ううん、何もないよ」
不思議そうな顔をしたジミンを置いて、ハンドタオルを片手に洗面所へ向かう。
Aの可愛い一面は胸の内にしまっておく事にした。
ジミンならそんな一面を話してもいいかとも思ったけど、やっぱり駄目。
Aは魅力的だ。
だから誰がAを好きになってしまうか分からないし、そんな事があってはならない。
そんな事があったら...嫌だと、思った。
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かぼす(プロフ) - alexandrite_bbcさん» お返事が遅くなりすみません...!もそもそと執筆中ですので、続編もぜひお読みいただけましたら嬉しいです〜!!ありがとうございます! (2017年11月4日 10時) (レス) id: 5210469033 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 続編楽しみに待ってます(*^ω^*) (2017年10月28日 2時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
かぼす(プロフ) - hiroさん» お返事ありがとうございます...!気長に見守っててやってください...!笑 (2017年10月26日 18時) (レス) id: d02a56802a (このIDを非表示/違反報告)
hiro(プロフ) - 引っ越しは大変ですよね。落ち着くまで待ってます♪ (2017年10月24日 0時) (レス) id: 37f0a1ab89 (このIDを非表示/違反報告)
かぼす(プロフ) - hiroさん» コメント&嬉しいお言葉ありがとうございます...!!引っ越しが決まって中々更新できずにいるのですが、隙間を見つけて更新していきたいと思っているので、是非またお読みいただけたら嬉しいです〜! (2017年10月21日 22時) (レス) id: d02a56802a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かぼす | 作成日時:2017年9月10日 22時