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はくはくと忙しなく呼吸するふっかのベッドサイドに食事を運ぶ。
唇はかさかさで蒼白。
「ふっか、ご飯。口開けれる？」
口どころか目も開けないふっか。
「…康二がね、採った野菜。あ、採ったのはほうれん草だけね。あとは小屋にあったやつ。カボチャのペーストと…人参甘く煮たやつ…あ、あとお粥も康二が作ったんだぜー。ね、ふっか、ちょっとだけ頑張ってみよっか？」
ふっかの頬に触り独り言のように話しかける。
「…て…」
しばらくしてふっかが眉を寄せ、小さく掠れた声で言った。
「て？」
「…つめ、た…」
手冷たい、ね。
あーハイハイ。
「ごめんごめん。んな悪態つけんなら食えるよな？」
「たりまぇ、…じゃん…」
素直じゃねーやつ。笑
カボチャのペーストをこくんと上手に嚥下する。
「…おいし、」
「気持ち悪くない？」
「…ん、ない」
軟らかく煮た人参をスプーンで更に潰したのを1口、米粒の見当たらないお粥を1口。
たった3口でふっかの食事は終了。
それでも大きな1歩で、少しずつ少しずつ気力を取り戻していった。
「あー！ふっかさんだけプリン！」
「いーだろー」
「ええなあ！」
めでたく合部屋になった2人。
左腋下に体温計を挟みながら器用にプリンを食べるふっか。
あの後康二が涼太に弟子入り志願しておやつ作りの手伝いをするようになったことをふっかはまだ知らない。
ピピッと電子音が鳴る。
「お、ふっか体温計」
「ッ、ん、冷た」
するりと抜き取るといつものように顔をしかめる。
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うの(プロフ) - ぽんさん» コメントありがとうございます。細々と更新していきますので暇な時はまた読みに来て下さいね!(^^)! (2022年8月9日 16時) (
レス) id: 312a545c23 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 突然コメント失礼します。密かに読ませてもらっています。紫さんの出てくる作品が好きです。こぎつね、もしや紫さんもレギュラー参加の予定ですか？可愛いですね。これからも色んな短編集を楽しみにしています。 (2022年7月30日 15時) (レス) id: 06d404138f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うの
| 作成日時：2021年11月1日 11時
