ドール・3(赤青＋紫) ページ1
「おー、いらっしゃーい」
約束の時間をとうに過ぎて訪ねても、ふっかはふわふわした笑顔でいつものように迎えてくれた。
泣き腫らした目の翔太は不服そうにソファに座って俯いている。
「そーだよなあ、怖いよなぁ」
ふっかが翔太の好きなカラフルなゼリービーンズの入ったガラスの器をテーブルに置くと、ピクリと翔太の頭が揺れる。
「遅くなってごめん」
「んーん。想定内よ」
翔太が反応したのに気づいたふっかがガラスの器を差し出すと、翔太は細い指でゼリービーンズを摘まんだ。
「おいしい？」
ふっかの問いには答えず翔太はまた1つゼリービーンズを摘まむ。
お菓子で釣られた翔太はぽつぽつとふっかと会話するようになり、次第に笑顔を見せるようになった。
「だてさん、これにサインお願い」
泣いて笑って充電の切れた状態の翔太は奥の処置台に寝かせられている。
ふっかの取り出した書類に唇を噛みながら署名すると、「ごめんね」とふっかが言った。
「俺の知識や技術が足りないから」
「ふっかそれは違う」
「違わない」
「しょうたといられるだけで俺はじゅうぶんだよ」
「………」
ふっかは何か言いかけて、口を噤んだ。
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うの(プロフ) - ぽんさん» コメントありがとうございます。細々と更新していきますので暇な時はまた読みに来て下さいね!(^^)! (2022年8月9日 16時) (
レス) id: 312a545c23 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 突然コメント失礼します。密かに読ませてもらっています。紫さんの出てくる作品が好きです。こぎつね、もしや紫さんもレギュラー参加の予定ですか？可愛いですね。これからも色んな短編集を楽しみにしています。 (2022年7月30日 15時) (レス) id: 06d404138f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うの
| 作成日時：2021年11月1日 11時
