検索窓
今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:68,795 hit

2 ページ7

あれから少し経って、俺は完全に深澤さんに懐かれたらしい。

「ねー阿部ちゃん、昨日のここどうやって解くの?」

「阿部ちゃんもこのマンガ読むー?」

「見て!お菓子もらった〜阿部ちゃんも一緒に食べよ?」

一つ前の席の深澤さんはことあるごとに椅子に横向きに座り俺の席を肘掛けにする。

はぁ、鬱陶しい。

ふわふわとした雰囲気の深澤さんは2歳下のこのクラスにいつの間にか溶け込んでいる。

「ふっかー、カラオケ行こうよー!」

「あーおれ、爆音NGなの」

「えーつまんなーい」

「あはは、ごめんねぇ」

深澤さんは手を合わせて笑う。

馬鹿みたいに平和な人だな。

いや、テストの結果見たけど確かに馬鹿だった。

ま、いいや。

帰ろうと教室を出るとパタパタと足音がついてくる。

「阿部ちゃん、一緒に帰ろ!」

「いやあの子たちと帰れば」

「まぁまあ、いーじゃん」

深澤さんは俺の父親とは生まれたときからの付き合いらしい。

「阿部せんせーはねぇ、おれの知らないおれのことまで何でも知ってるのー、すごいよねぇー」

なんて、自分の親のことを話されるの変な気持ち。

イライラする。

3→←銀雪河・1(緑紫)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (50 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
166人がお気に入り
設定タグ:SnowMan
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うの | 作成日時:2021年10月23日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。