お憑かれのイケメン (ページ2)

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青side

『ちゃんと食べてるの？』

青「食ってるよ」

『少しでもおかしいと思ったらすぐ病院行くのよ？』

青「分かってるって」

『みんなと仲良くね？』

青「いやいや、子どもじゃねぇんだから…あー、なんか電波の調子が…あっ！」

母親からの電話を強制的に終了してベランダから室内に入ると同居人の佐久間がニヤニヤしながらこっちを見ていた。

青「んだよ」

桃「別に～。家族仲良くていいなぁと思っただけ～」

ふわふわした薄い金の髪を揺らしながら佐久間が言う。

青「過保護なだけじゃん」

桃「えー、めっちゃいいじゃん」

青「どこが。てか佐久間、またケガしたのかよ」

桃「え？あ、本当だ。全然気づかなかった」

ガチャッと玄関の開く音がして、２人でリビングのドアの方に目を向ける。

ぺたぺたと覇気のない足音が聞こえ、リビングのドアがゆっくりと開く。

桃「おかえりー」

紫「ん、ただいまぁ」

帰宅したばかりの同居人兼この家の大家であるふっかはボーッとした表情でぽすんとソファに沈み込んだ。