ようこそ、歌姫。 (ページ9)

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M8 ページ9

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しばらくすると景瑚くんもこちらへ来た。
そして、純喜くんとまっったく同じ反応をしていた。

「え、え、もしかして……」

「そのもしかして、ですよ。あのときは勧誘ありがとうございました。AAです。」

景瑚くんは歌姫ー！！！！と天を仰いでいた。

ちなみに歌姫、というのはAさんの別称、そして3人だけがわかる隠語のようなもの。

「あたし、そんな、歌姫とか言われるほどの歌声持ってないですよ。」

「な～にをそんな自信なさそうに言うのさ。俺たち3人ともAちゃんの声に魅了された身なんだよ？」

景瑚くんにそう褒められたAさんは照れくさそうに笑った。

「それで、今日はどうするん？なんか合わせてみやん？」

「申し訳ないんですけど、今日はバイトが入ってるんで……」

「そんな気にしやんといてやー！また放課後待っとるで今日みたいに遊びに来てなー！！」

と晴れ晴れしい顔でサムズアップした。

「てか、もう帰るんやったら翔也に送ってってもらいなー！！！なあ翔也？」

「ホラ見て純喜クン。翔也めっちゃ僕が送りたいですって顔してる。」

してませんしてません。
でも、なんだか胸が高鳴っていて、いつもより上手く呼吸出来ない感じがした。

「あれ、黙ってるってことは図星？」

「な”ーーー！！！違いますよ景瑚くん！！！」

「ってことでまあ、送ってってもらいな。ね、Aちゃん。」

2人から何か企んでそうな表情が伺える。

「ハイ……ヨロシクオネガイシマス」

あーあ、なんか気まずい雰囲気流れちゃったじゃん？

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