持ち主と武器 【ht】 ページ7
「＿＿という訳で、そちらの武器を私に譲って頂けないでしょうか？」
張り付けた笑みを向けている同じ生業の男。
男の傍らには、武器であろう青年二人。
彼女は自身の武器である彼を横目で視界に入れる。
『それは、ひとらんを売れと言う意味ですか？』
「簡単にいえばそうですね」
『何故です？貴方には立派な武器がいるではありませんか』
傍らに仕える武器の青年を指差す。
恐らく、弓と斧の武器になれる人間。
男はきょとん、と目を丸くした。
「こいつらは扱いづらいのですよ」
『…は？』
これにはひとらんも反応した。
「察しの通り、彼らは武器です。しかし弓は妖魔を狙いにくく、斧は重い、私には似合わない武器なのですよ」
なんという言論。
彼女は今にも殴りかかりそうなひとらんを沈めながら、話を聞く。
「私は美しく戦いたいのです。彼は確か日本刀になれる武器でしたよね！日本刀、なんて私に似合う武器なんだ！さながら私は牛若丸ような＿＿！！！」
彼女は深い溜め息を吐いた。
つまり、男は自分に似合う武器としてひとらんを気に入り、契約したいから手放せと言っているのだ。
自分勝手な同業者もいるもんだ。
『弓も斧も立派な武器です。それぞれの長所があり、生かせば最大の一撃になります』
「私にはそんなの似合わないだろう」
ht「…てめぇ、俺達をなんだと」
ひとらんが拳を構える前に、彼女がニコリと笑った。
その笑みに、ひとらんはぞっと背筋を震わす。
「売るのならば金は惜しみません。このくらいでいかがで…」
『馬鹿にしてんの？』
態度の変わった彼女に、男は唖然とした。
『はー、呆れた』
「はっ、な…！」
『私のひとらんは、金で買えるほど安くない』
彼女は、怒っていた。
『妖魔より自分。そして武器を大切にしない同業者なんて、最低な男』
「お前…！」
『ひとらんらん』
光が彼女の手に収まった。
それは、日本刀。
巻かれた鎖を解き、鞘から刀を抜く。
刀を男の目の前に突きつけた。
彼女の冷めた目が男を見下ろす。
ひとらんは鼻で笑い、
ht「俺はA以外の手に収まらないんだよ。死ぬまで戦うわ、バーカ！！！」
と、男に一線を引いた。
【ひとらんらん 武器化:日本刀】
【視界にあるものを自在に斬れる。温厚な性格で仲間想い。キレると先に体が動いてしまう】
(あの野郎、絶対許さねぇ)
(落ちついて、ひとらん。明日には豚箱に入れるから)
(…A、ガチギレじゃん)
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カスタード - 今更感パないけど、22ページの奴、[付き人と（取り）憑かれた人］なのかな？ (2020年6月5日 16時) (
レス) id: 7ad0432a29 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 学校パロがどストライクすぎてやばい。 (2020年5月11日 3時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 「ジェイソンと手を組仲間を売っている青年」ってwショッピ君ですよねww? (2019年2月14日 13時) (レス) id: 3cb2acd302 (このIDを非表示/違反報告)
くう(プロフ) - 続編……！！！ありがとうございます！！！楽しみにしてます！！！ (2019年2月5日 19時) (レス) id: 295f716bc6 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 続編希望します！主との掛け合いが特に好きです！頑張ってください！ (2019年2月2日 15時) (レス) id: 71789b4f54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らすとうさぎ | 作成日時：2019年1月12日 21時
