美化組代表と委員 【ut、ht】 ページ33
勢力である強豪の六つの組。
一つは、美化組。
花壇に咲く花に水を与える青年。
胸元には花の紋章が刻まれたバッチ。
『ひとらん、水止めるよー』
ht「うん、ありがとーっ」
蛇口を捻り、ホースを回収する彼女。
奥からトレイを抱え、同じく花のバッチを付けた青年も現れた。
ut「はぁ、重いわぁ…」
ht「大ちゃん、体力無いなぁ。歳？」
ut「え、ひどない？」
美化組の委員である鬱、ひとらんらん。
ホースを片付けている彼女は、美化組代表のAである。
美化組は、基本的には学園の環境整備に尽くしていた。
花壇整備は勿論、清掃や動物愛護、器物破損の修復手配など、美化に関することを中心にしている。
ut「せや、Aちゃん」
『ん？』
ut「さっき風紀組が西棟に向かっていったのが見えたで」
『あちゃー。なら喧嘩の仲裁だろうね』
ht「物をあまり壊さないでくれるとありがたいね」
『暫くしたら美化組も向かおうか』
ut「あーい」
風紀を乱す者を裁く組として活躍する風紀組。
その後始末を行い、学園を保つのも、美化組の仕事だ。
生徒は風紀組、学園は美化組が守る。
二つは役割を分け、勢力を強めていた。
「おい！」
足音が複数。
振りかえると、それぞれが異なるバッチを付けた生徒がちらほらと此方を睨んでいた。
「美化組！強豪だからって、生意気なんだよ！」
「そうだ！たかが花を咲かしてるだけなくせに！」
「風紀組ですら味方にして！」
騒ぎたてる生徒。
彼女は先ほどの笑みを消し、無表情のまま。
『ぎゃんぎゃん煩い。猿が』
生徒がびくり、と震え、声を黙らせる。
ひとらんもマスクで口元は判らないが、目は鋭い。
鬱もAの傍に控えた。
『花が汚れるだろ？』
「こ、の！！」
生徒の一人が拳を構え、彼女に襲いかかる。
ut「近寄んな」
「うぐ！？」
生徒の顔に、トレイが飛んできた。
ut「Aちゃんに、近寄んな」
ht「…あ」
ひとらんがとある生徒の足元を見る。
そこには綺麗に咲いていた花が、踏まれていた。
ひとらんの蹴りが生徒の体にぶち当たる。
倒れる生徒を横目に、ひとらんは拳を鳴らした。
ht「てめぇら、マジ許さねぇ」
「お、おい！暴力は禁止だろ！？」
「そうだ！風紀組を呼べ！」
『何言ってるの？』
彼女はバッチを光らせた。
『私たちは、学園の美化を守る組。ゴミを片付けるのも仕事なんだよ』
ゴミと見なされた彼らの視界は、数秒で闇に包まれた。
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カスタード - 今更感パないけど、22ページの奴、[付き人と（取り）憑かれた人］なのかな？ (2020年6月5日 16時) (
レス) id: 7ad0432a29 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 学校パロがどストライクすぎてやばい。 (2020年5月11日 3時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 「ジェイソンと手を組仲間を売っている青年」ってwショッピ君ですよねww? (2019年2月14日 13時) (レス) id: 3cb2acd302 (このIDを非表示/違反報告)
くう(プロフ) - 続編……！！！ありがとうございます！！！楽しみにしてます！！！ (2019年2月5日 19時) (レス) id: 295f716bc6 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 続編希望します！主との掛け合いが特に好きです！頑張ってください！ (2019年2月2日 15時) (レス) id: 71789b4f54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らすとうさぎ | 作成日時：2019年1月12日 21時
