持ち主と武器 【os】 ページ3
『うげ…』
os「どうしためう？」
仕事内容が記載された紙を睨むように目を通していたAに首を傾げた。
紙を覗き、内容に目を映す。
os「あー、次の場所、砂漠かぁ」
『…なんで私は国を跨がないといけないんじゃ』
os「A、暑いの苦手やもんな」
溜め息を吐く彼女。
彼女は暑さに弱く、外に出たがらない。
そのぶん、寒さには耐久性が高いのだが。
『次の妖魔、砂漠に現れるんだって』
os「めうー。肌が焼けちゃう。肌が荒れるめう！」
『マンちゃんは元々肌が綺麗だから問題ないでしょ？』
os「え、急に褒めんなよ」
『え、なぜ真顔で』
しかし仕事となれば行かなくてはならない。
もう一度溜め息を吐き、Aは飲みかけだった紅茶を口に入れた。
オスマンはAの肩に手を置き、耳元で囁く。
os「大丈夫。俺がついてるめう」
その言葉に答えた。
『オスマン』
光に包まれ、彼女の手の上で形を作る。
からん、ころん、と軽やかな音と共に現れたのは、傘。
開くと、目に優しい緑色が一面に広がり、所々で淡い色の花が咲いている。
『相変わらず女子力高いよね』
os「めうー。…でも、これならAを太陽から守れるめう」
『うん。頼りにしてる』
os「任せろめう！」
傘を持ち、扉を開けた。
砂漠で荒れ狂うのは、蛇の妖魔。
砂の海から這い出るように現れ、Aに牙を向けた。
『オスマン！』
os「Aには近寄らせない！」
傘で殴り返し、蛇は再び砂の海に潜る。
砂埃がひどく、おまけに日差しが強い。
『早く終わりにしよう』
os「そうやね」
『オスマン、索敵』
傘を閉じ、地面に叩きつけるように降ろした。
広がる波紋。そして、オスマンが目を開く。
os「右！」
オスマンの声と同時に傘を振り上げた。
予測通り顔を現した妖魔の目に、傘を貫かせる。
悲鳴をあげ、妖魔は崩れていく。
os「任務完了めう！」
『ご、ごめん！傘で貫いちゃった…』
os「Aだから別にいいよ。それより、早く俺を開いて」
日差しが彼女を照らしている。
彼女は傘を開いた。
優しい緑色が、強い太陽の光から守ってくれる。
『ありがと、オスマン』
からん、ころん。
傘を楽しそうに回し、彼女は砂漠を後にした。
【オスマン 武器化:傘】
【敵の索敵が出来る。他の傘より頑丈であり、基本的には日光に弱い彼女の日傘として名を呼ばれる】
(マンちゃんの傍にいると、女子力の差に絶望するわ)
(え！？)
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カスタード - 今更感パないけど、22ページの奴、[付き人と（取り）憑かれた人］なのかな？ (2020年6月5日 16時) (
レス) id: 7ad0432a29 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 学校パロがどストライクすぎてやばい。 (2020年5月11日 3時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 「ジェイソンと手を組仲間を売っている青年」ってwショッピ君ですよねww? (2019年2月14日 13時) (レス) id: 3cb2acd302 (このIDを非表示/違反報告)
くう(プロフ) - 続編……！！！ありがとうございます！！！楽しみにしてます！！！ (2019年2月5日 19時) (レス) id: 295f716bc6 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 続編希望します！主との掛け合いが特に好きです！頑張ってください！ (2019年2月2日 15時) (レス) id: 71789b4f54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らすとうさぎ | 作成日時：2019年1月12日 21時
