巫女と狛犬 【kn、sho】 ページ13
『神社を荒らすのは、君達かい？』
彼女は賽銭箱を漁る男達を見据えた。
気配も、足音もせず、現れた彼女を男達は目を見開く。
彼女は巫女服を揺らし、片手には鈴のついた弓矢。
「な、なんだコイツ！」
「早く逃げるぞ！」
男達が背中を向ける。
賽銭箱はぼろぼろだ。
『罰当たりな奴』
狛犬が見守る鳥居を潜ろうと駆けた男達。
鳥居から足を出した。
「ようこそ、此方の世界へ」
「歓迎するでぇ？」
目の前に、喋る狛犬。
いつの間にか、神社しかない空間に入っていた。
男達は混乱する。
後ろから鈴を鳴らした彼女が近寄ってきた。
『罰当たりな人間は、神様の遣いの狛犬に喰われてしまえ』
鈴を大きく鳴らす。
狛犬が巨大化し、口を開いた。
kn「いやー、食った食った」
sho「味はまぁまぁやったな」
狛犬は満足げに笑う。
神様の遣い、狛犬。
左の狛犬がコネシマ。右の狛犬がシャオロン。
彼らは神社を荒らす罰当たりな人間を成敗することが仕事。
『お腹は膨れた？』
「「A！！！」」
『おぉう、元気やな』
そんな彼らの主、A。
『ごめんね、こんな人間を食べさせて』
kn「何言っとるん。俺たちに食事と居場所をくれたんはAが初めてや！」
sho「せやせや。前は人を食わせてくれんかったしな」
彼らは狛犬。だが普通とは違い、人を食べる彼らは蔑まれた。
彼らは忌み子として、前の主だった神様から見放された。
そして、衰弱しきっていた二人を見つけたのが、彼女。
『人を食べる狛犬かぁ。なら、私の神社を守る狛犬をしない？』
「「え…？」」
あれやこれやで神社に連れられ、彼らは彼女の神社の狛犬になった。
『この神社の神様してます、宜しくね』
これには二人も驚愕していた。
時が経ち、彼らは立派な神様の遣いとして働いている。
たまに暴れたり、喧嘩もするが、神社を荒らす者には容赦しない。
ここが、彼らの居場所でもあるからだ。
『コネシマ、シャオロン』
二人は目を光らせた。
『食べてよし』
目の前にある彼女が用意した食事。
自分たちの食事に引かず、認めてくれた彼女。
彼らは今日も、神社を守る。
kn「Aの神社を荒らす奴は」
sho「俺たちが食ってやる」
狛犬に向けて、鈴が鳴らされた。
(狛犬って意外ともふもふしてる)
(はぇー、テクニシャンやぁ……っ)
(あれ、シャオロン？…と、溶けとる！！？)
(ずるいで！次、俺も撫でてぇな！！)
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カスタード - 今更感パないけど、22ページの奴、[付き人と（取り）憑かれた人］なのかな？ (2020年6月5日 16時) (
レス) id: 7ad0432a29 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 学校パロがどストライクすぎてやばい。 (2020年5月11日 3時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 「ジェイソンと手を組仲間を売っている青年」ってwショッピ君ですよねww? (2019年2月14日 13時) (レス) id: 3cb2acd302 (このIDを非表示/違反報告)
くう(プロフ) - 続編……！！！ありがとうございます！！！楽しみにしてます！！！ (2019年2月5日 19時) (レス) id: 295f716bc6 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 続編希望します！主との掛け合いが特に好きです！頑張ってください！ (2019年2月2日 15時) (レス) id: 71789b4f54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らすとうさぎ | 作成日時：2019年1月12日 21時
