持ち主と武器 【gr】 ページ1
彼女は手頃な屋根に着地し、辺りを見渡した。
目を凝らしてみると、西の方に黒い影が歪んで見える。
『グルッペン』
彼女は名を呼んだ。
それに答えるように、彼女に向かう一筋の光。
音をたて光は形となり、彼女の手に収まった。
＿＿＿それは、国旗。
長く銀色に光る棒の先に靡くその国旗は、見たことのない国の紋章。
gr「ふむ、敵か。A」
『西方に妖魔。多分、二体』
gr「よし、戦争だ！」
国旗から低い声が響く。
彼女は旗をぐるん、と回し妖魔と呼ぶ黒い影に接近した。
現れた影は、鳥の姿をしている。
一体がくちばしを此方に向け、襲いかかった。
『グルッペン！』
gr「遅いゾ！」
声に合わせて、旗から炎が撒き散らされる。
炎は襲いくる妖魔を燃やし、塵と変えた。
『もう一体！』
同じ鳥の姿をした妖魔は背を向け、逃走を図ろうとしている。
gr「逃げるなど言語道断！貴様は戦士失格だゾ！」
炎が渦を巻き、妖魔を包みこんだ。
鳥に似た悲鳴をあげ、妖魔は徐々に消えていく。
影が消え、辺りは静寂になる。
『グルちゃん』
名を呼んだ。
旗は再び光り、姿を人に変えていった。
現れたのは、金髪をなびかせた軍服の青年。
gr「もう終わりか」
『グルちゃんが強いから、今日は終わったよ』
gr「なんだつまらん」
グルッペンは腕を組み、妖魔の居た場所を睨み付けた。
gr「この妖魔がいると、世界が歪んでしまうんだな」
『そうだね。妖魔は人に干渉することが出来るから、人に感染して精神を乗っ取ろうとする。そしたら世界はあっという間に妖魔に感染された人間だらけ』
gr「そして世界は破滅か」
『だから、妖魔を退治することが私たちの仕事。武器を操る人間と、武器になれる人間のね』
Aとグルッペンは顔を合わせ、こつん、と拳をぶつけた。
『これからも頼みますよ、総統様』
gr「任せろ。俺を上手く扱えるのはAくらいだからな」
そして、二人は足跡残さずに姿を消した。
【グルッペン 武器化:国旗】
【炎を操ることが可能。その威力やグルッペン本人の性格に惹かれたAが持ち主になる。グルッペンもAを気に入っている】
(さて、仕事のご褒美は何がいい？)
(ふむ、ならばパンケーキとやらを食べたいゾ)
(パンケーキ？)
(恐らくパンを焼いて砂糖で甘くしたものだろう)
(それじゃあ、ただのラスクやんけ)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 813人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カスタード - 今更感パないけど、22ページの奴、[付き人と（取り）憑かれた人］なのかな？ (2020年6月5日 16時) (
レス) id: 7ad0432a29 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 学校パロがどストライクすぎてやばい。 (2020年5月11日 3時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 「ジェイソンと手を組仲間を売っている青年」ってwショッピ君ですよねww? (2019年2月14日 13時) (レス) id: 3cb2acd302 (このIDを非表示/違反報告)
くう(プロフ) - 続編……！！！ありがとうございます！！！楽しみにしてます！！！ (2019年2月5日 19時) (レス) id: 295f716bc6 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 続編希望します！主との掛け合いが特に好きです！頑張ってください！ (2019年2月2日 15時) (レス) id: 71789b4f54 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らすとうさぎ | 作成日時：2019年1月12日 21時
