ワンコに拾われました。3

139. ページ39

ドアを開いて中に入ると純白のシンプルなウエディングドレスを着ているリアの後ろ姿が見える。



後ろ姿だけでも声にならないくらい感動したのに、こちらに気がついて振り返ったリアにさらに声にならず「うわぁー」とありきたりな反応をする。



「来てくれてありがとう」



「リアヌナ、さすがだね！綺麗！」



「もう、ミンギュってそうやって時々チャラいよね。さらーっとそんなこと簡単に言っちゃうんだから」



「そこは素直に喜んでくれればいいのに」



でも本当に綺麗で、リアの友達としてなんだか誇らしい気分になる。



「Aもそのドレス似合ってる。偶然だけど、お色直しで着るドレスと同じ色」



「そうなんだ！お色直しも楽しみだなー」



「美男美女夫婦の誕生だね」



ミンギュのその言葉に大きく頷く。



「ミンハオくん、リアを幸せにしてあげてね」



「もちろん。そのつもり」



優しく微笑んだミンハオくんのその言葉にリアなんて今から涙をこぼしそう。



そんなリアを見て、慌てて「泣くのは早い！化粧取れちゃう！」とアワアワしているミンハオくんもなんだか新鮮だ。



4人で話をしているとリアのご両親も入ってきて、久しぶりにリアママに会ったから挨拶をすると「Aちゃんの方が美人さんすぎてこの子が霞まないかしら」なんて冗漫を言ってくれる。



家族が揃ったのを見て邪魔だからとミンギュと私は控室を後にした。



「本当にお似合いだね、あの2人」



「幸せな家族になるのが想像できるもんな」



しばらくすると結婚式が始まった。

140.→←138.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す