＊Don't wanna lie and cry again＊ (ページ5)

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episode5 ページ5

Aは向かいのビルの受付嬢をしていて、正直いろいろと心配なことはあった。

自分の中での受付嬢のイメージは美人が多くて、いろんな人が出入りする場所に居るわけだから変な男にでも言い寄られることもあるのではないかと。

実際、かわいい子大好きなミンギュが指輪を見なければAのことを狙ってたと言うくらいだから、たしかに彼女は相当の美人だ。

仕事中、笑顔は絶やさないようにしてるとも言ってたし。

そんなことを考えてしまうほどに彼女のことが好きで、嫉妬深い方ではなかったはずの自分が嫉妬深くなってしまった。

しかもここまで来るのに付き合い始めて1ヶ月経つか経たないかくらいの期間だ。

まるで今までの恋愛がお遊びだったとでも言うかのように、これが恋愛をするってことなんだと思い知らされたような気さえしてくる。

「ウォヌヒョン、昼休憩行きましょう」

「ごめん、彼女と約束あって。また今度な」

「また今度また今度って何度目ですか！また今度はいつ来るんだよー！ウォヌヒョン、最近俺にかまってくれないからAちゃんに嫉妬する！」

「やめろよ、気持ち悪いな！そりゃ、当たり前だろ、ミンギュも大事な同僚だし、友達でもあるけど、彼女が優先なのは男の鉄則なの」

「そんなかっこいいこと言って！ウォヌヒョンに憧れてるの知っててそういうこと言うんだから。いじわる」

まるで彼女かのように口を尖らせていじけているミンギュのことがあまりにもかわいそうで不憫で今日はミンギュに付き合うことにした。

Aに断りの電話をすればお弁当だけ渡したいからと届けに来てくれた。

お弁当を受け取ってAとは別れて、ミンギュの待つ休憩室に向かえばさっそくこの話だ。

「お弁当いいなぁー。Aちゃん、料理もできるんだ！愛されてるね、ヒョンも...って、うわっ！すごい美味しそうじゃん！」

「うるさい、いいから自分の飯食えよ。あ、こら、ダメだよ、あげないからな」

「ちぇー、バレたか」

「......今日だけだからな、あいつとの約束断ってやるのも...これ、やるのも」

ミンギュがつまもうとしていた唐揚げをあげれば嬉しそうに頬張って「うまーい！」と喜んでくれたから許してやろう。