＊Don't wanna lie and cry again＊ (ページ35)

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episode36 ページ35

「私の代わりにウォヌと一緒にご飯したんだね」

「ヤオンイが甘えてきただけだよ」

「ふぅーん、良かったね、甘えてもらえて」

なんだかしたり顔のAが気に食わない。

「ほら、どうぞ」

「わぁ、おいしそーう！いただきます」

美味しそうに食べてくれるAの目の前に座りながら今日の仕事の話やらなんでもない会話をすればホッとする。

「そうだ、これからこのくらいの時間になること増えてくるかも。今日みたいに先にご飯食べて寝ててもいいからね」

「忙しいんだな。わかった」

今日みたいな日がこれから何回もあるのかと思うと少し憂鬱だけど。

「明日お散歩する？」

「明日は帰れそうなの？」

「何がなんでも帰ってくる」

「そしたら俺も何がなんでも帰ってこなくちゃな」

Aが風邪をひいたあの日以来、夜の散歩をしていなかったから久しぶりにそんな夜が来ることを楽しみにしていた。

だけど次の日、昼休憩中にやっぱり今日も帰れそうにないと電話が来た。

仕事だし仕方ないことだ。

「なぁ、ミンギュ、今日飲みに行かない？」

「あれ、大丈夫なの？」

「うん、今日あいつ遅くなるみたいだから」

「うんうん、行きたい行きたい！」

仕事も終わりそのまま居酒屋に直行し、軽めの一杯を喉に通せばすぐに顔が赤くなってしまう。

「ヒョンから誘ってくるの珍しいね」

「今日Aと夜の予定あったけど仕事遅くなるって言うから一人じゃなぁーと思って」

「なになに？！夜の予定ってもしかして！！」

目をキラキラさせてこちらを見てくるミンギュの考えてることなんてすぐにわかる。

「バァーカ、違うって。なんでそんなことまでお前に言わなきゃならないんだよ、わざわざ。散歩だよ、夜の散歩」

「なーんだ」

「がっかりするなって」

「でもAヌナって受付だから残業とかってほとんどないんじゃないの？」

そう言われてみれば定時上がりできるイメージはあるよな。

「変な虫でもついてるんじゃない？」

「そんなことないだろ、あいつに限って」

ちょっとドキッとするようなことをミンギュが言うから、まさかな、なんて一瞬思ってしまったけどすぐにその考えは消すことにした。