episode28 ページ27
翌日には彼女の熱も下がって、元気に出社をしてくれて一安心。
「Aちゃん熱下がった？大丈夫だった？」
「うん、おかげさまで。昨日はお母さんに手伝ってもらったみたいで無事に帰ってた。悪かったな、振り回して」
「なら良かった！送ってくれたのが男だったらなんて考えて夜しか眠れなかった」
「普通だろ、それ」
昼休み、昨日振り回してしまったからお詫びにとミンギュも誘って3人で近くのカフェでランチをしにきた。
「ミンギュ、昨日は朝からごめんね、ありがとう」
「ううん、ヌナが大丈夫になってくれたみたいで良かった。またこうしてAヌナとも会えたし」
「お礼くらいさせてほしいもん」
昼休みも終わるギリギリ、お会計を済ませてお互いの職場に戻る時「今日は一緒に帰ろう」と珍しく彼女の方から誘ってきた。
仕事の途中、"定時に上がれそう"とメールをすれば"私も"と返信が来た。
Aのことを迎えに行けばAと一緒に何人か女性が出てきた。
「お待たせ」
「全然、今きたところ」
「わぁー、ホントに背も高くてカッコいい」
Aと一緒に出てきた見知らぬ女性のうちの一人が口を開いた。
どんな反応をしていいのか分からず、なんとなく一応頭を下げてみる。
「この前話したでしょ？うちの会社でもウォヌが人気だって。今日一緒に帰るって話したら会ってみたいって言うから。ごめんね、帰ろう」
そう言って俺の腕に自分の腕を絡めてくるA。
「わぁー、羨ましい！私たちの前でイチャイチャするな！また来週ね」
ようやく二人きりになり家路に着く。
「あっ、買い物して帰ろう？冷蔵庫空っぽだ」
「うん、じゃぁ、あそこのスーパー寄って帰ろうか」
いつものスーパーに寄って二人で店内をぐるぐる見て回る。
「なぁ、今日の夜ご飯、俺が作ってもいい？」
「えっ、なになに、珍しいこと言うね。どうしたの？まさか...女でもできたの！？やましいことがあるんでしょ！」
「バーカ、なんとなくだよ。何食べたい？」
「ウォヌが作りたいものでいいよ」
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作者名：miwol
| 作成日時：2020年4月28日 0時
