episode24 ページ23
次の日、アラームの音で目が覚めて隣を見れば珍しくまだ寝ているA。
いつもなら自分なんかよりも早く起きて仕事に行く準備をしているのに。
「今日休みなの？」
そっと体を揺すりながら起こしてみると「んー」と小さく伸びをしながら目を覚ました様子だけど、なんだかおかしい気がする。
「顔赤いけど暑い？もしかして熱ある？」
「うーん、ちょっと怠い感じかもしれない...」
「ちょっと待ってて」
どこにやったか忘れるほどに使ってない体温計をあらゆる引き出しを開けながら探せば案外すぐに見つかって慌ててAの元に駆けつける。
「これで熱測って。ちょっと氷とか準備してくるから」
体温計を腋の下に挟むのを確認してから、これは間違いなく熱だと思い、氷枕と飲み物と濡らしたタオルを持っていく。
「どう？測れた？」
「うん...37.9だから微熱かな...」
「いや、それ微熱じゃないだろ。仕事休めるの？」
「どうだろう、ちょっと連絡してみる」
「分かったら教えて。支度してくるから」
なんだかこんなことは今までになくてどうしていいのかわからない。
まだそこまで熱がなさそうで安心したけどいつもよりもダルそうにしているのを見れば辛そうだ。
あとは会社に向かうだけまでに準備してAのところに行けば体を起こそうとしている。
「え、休めないの？」
「うん、今日は行かなきゃ。急遽変われる人がいないみたいで」
「大丈夫か？だいぶ心配なんだけど」
「うん、なんとか。とりあえず、支度してくるね。間に合わないでしょ？先に出勤してて」
「いや、ちょっと待ってて」
家の中を歩くだけでもふらついているのを見るととてもじゃないが会社までたどり着けるとは思えない。
「もしもし？あ、ミンギュ？もう家出てる？」
「まだだけどどうかしたの？」
パッと思い浮かびミンギュに電話をかける。
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作者名：miwol
| 作成日時：2020年4月28日 0時
