episode14 ページ14
3人で楽しい時間過ごしてお酒を飲み交わしていればあっという間に時間は過ぎて深夜0時を回っていた。
何軒かはしごをしてこんな時間になってしまった。
それだというのにAは平然としている。
3人の中で一番飲んでいたというのに顔色ひとつ変わらない強者。
ミンギュは酔いが少し回ってきているのが分かるほど赤らんでいる。
「Aヌナお酒強過ぎ！男のロマンが一つ欠けたね、ヒョン」
「何が？」
「お酒に酔っ払った彼女をしょうがないなって介抱したくないの？」
「それはお前だけだろ。酔っ払いの面倒ほどめんどくさいことはない」
「うっわぁー、最低！ヌナ、酔っ払っちゃダメだからね、これからずっと」
「はいはい、ミンギュもめんどくさがられないように気をつけてね」
「もうめんどくさいよ」
「わ、ひどーい！ヒョンの面倒も見ないからね！」
「お酒でお前に面倒見られることはないから」
「この前の合コンの時Aヌナは一生懸命ヒョンのこと介抱してくれてたのに。ねぇ、ヌナ？」
「そうだよね、そうだよ！ウォヌ最低ー！」
二人してブーブーと文句を言っている。
なかなか他の人といるAを見ることがなかったけど、ミンギュとは打ち解けて気が楽になったのか新たな一面を見ているようだ。
「ほら、もうここでお前はあっちだろ。また明日会社でな」
「はぐらかした！もういいや、うん、また明日会社でね。Aヌナもまたね！」
電車で帰るミンギュと駅で別れてAの家まで送っていく帰り道。
「ホントに酔ってないの？」
「うん、大丈夫！」
「俺の方が酒弱いかもな」
「うん、間違いなく」
「確かにミンギュの言う通りお酒に強いの可愛げないかもな」
「えー、さっきはあんなこと言ってたくせに。じゃぁ、今からでも酔ったフリしようかな」
「そんなことしな...」
「オヌ...帰りたくない...」
ギュッと俺の洋服の裾を掴んでちょうどいい上目遣いでこれは無しだろ。
「あー....悪くない..かも..」
あまりにも不意打ちでドギマギしてしまったからこんな照れ隠しの一言を返すだけ。
「うち来る？」
何度もお互いの家に行き来しているはずなのにこんな一言に緊張するなんて。
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作者名：miwol
| 作成日時：2020年4月28日 0時
