＊Don't wanna lie and cry again＊ (ページ11)

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episode11 ページ11

「えっ、なんでデート中に俺に電話なんてしてきてくれたの？」

「ミンギュさんにお礼を伝えたくて。んー、でも改めたほうが良さそうですよね？」

「なんだかわかんないけど今で大丈夫！」

「じゃぁ、改めて助けてくださってありがとうございます。あのー、お近くにいるようなのであまりお話ししにくいかと思うんですけど...助かりました」

「あー！そのことね！どういたしまして！」

「お礼、させてください。ウォヌから聞いたんですけど飲みに行くことがお礼になるんですか？」

「えっ、ホントにいいの？？え、ヒョン、いいの？」

「俺も行くけどな。こいつも行きたいって言ってくれてるし、仕事帰りとかでもよければ近々」

「わぁー、めっちゃくちゃ嬉しい！ウォヌヒョンありがとう！Aちゃんもありがとう！」

電話の向こうですごいはしゃいでるのがよく分かる。

さっそく日にちを決めて電話を切ればAも楽しそうにしてくれてるし、ミンギュと会ったらもっと楽しそうにしてくれるんだろうな。

「俺も嬉しいよ。ミンギュとも仲良くしてやって。俺の唯一の親友って言ってもいいかもしれないやつだから」

「ミンギュさんもウォヌのこと大好きなんだね、きっと」

「だろ？俺もそれ知ってる」

そよそよと少し冷たい風が吹いていたのが少し強くなり始めたような気がする。

「雨降ってきそうだな。そろそろ送るな」

寂しく開いた左手でAの右手を掴んでギュッと握れば少し照れ臭そうに、それでも嬉しそうに繋ぎ直してくれた。

彼女と付き合い始めてこれだけの時間が経っても彼女は初々しさがあって、手を繋ぐことも少し恥ずかしがるその姿があまりにも愛おしいんだ。

改めて好きだなと思った今この瞬間、ミンギュの言っていた言葉を思い出して「愛してる」と伝えようと思ったけどやっぱりその言葉では表しきれない気持ちのような気がしていえなかった。