150-ジョンハン- ページ50
あいつにあんなことを言われて嬉しい反面、ただの同居人のくせにと素直になれない気持ちも膨らむ。
そんな自分の姿を隠すかのように、真っ赤な顔をしているのを自分でも気付きながらトイレへと駆け込む。
冷たい水で顔を洗い流せば思い出したのはルアヌナと初めて廊下で話した時のこと。
あの時も同じように赤く火照る顔を冷ましたくて冷たい水で顔を洗おうとしたっけ。
何故だかその時にルアヌナに感じた気持ちと同じ気持ちが反復する。
いや、きっと何かの間違いだ、そう思いたいけど、そう思えば思うほどにドキドキと高鳴る鼓動。
そういえば活動復帰ができることを誰に真っ先に伝えようとした?
そんなことを考えればこの複雑にこじれた自分の気持ちをいとも簡単に解いてしまう。
「いや、あり得ないだろ...」
「ん?何があり得ないって?」
こんなタイミングで、見計らっていたかのようにトイレに入ってきたクプスが俺の独り言に対して反応する。
「もしかしてさ...」
「いや、言葉にするなよ、絶対に」
なにか言いかけたクプスの言葉に被さるように言葉を重ねると意味深に眉をひそめて俺を見る。
「ジョンハンってホントに間が悪いよな。空回りしてるのも自分のせいじゃない?」
なんだか図星で痛いところをつかれたような気がして口を紡ぐ。
「二つに一つだ。わかってるよな」
「そんなことわかってる...」
時の流れに身を任せるか、時が来たと思ったら行動するか...
本当に迷惑ばかりかけてるよな、俺って...。
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miwol(プロフ) - ぷぅさん» 読んでいただき、そしてコメントもありがとうございます!終わりに近づいてきてるのでこのまま楽しんで読んでくださると嬉しいです^_^ 引き続き毎日更新目標に頑張るので是非毎日見にきてください!! (2019年1月20日 10時) (レス) id: 1e4145c4eb (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - 初めまして!このお話の結末がすごい楽しみすぎます!!!!!更新頑張ってください! (2019年1月20日 7時) (レス) id: fc259b1187 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miwol | 作成日時:2019年1月8日 11時