よんじゅうご ページ4
ー
結局気分が乗らなくてサークルには行かず、そのまま帰ってバイトへ向かった。
今日のシフト表を見ると、私と1時間差でユウタ先輩が入っていた。
打刻してから店長作の「中本くんに教えることリスト」を確認。
今日はついにラッピングか〜
ユウタ先輩ラッピング楽しみにしてたな。
めちゃくちゃ偏見だけど、ユウタ先輩不器用そうだな。
手こずるユウタ先輩を想像して1人で笑っていると、ピンポーンとインターホンが鳴った。
なんだろう？何か発注したのかな？
そう思いながらドアを開けた。
「あれ？ユウタ先輩！」
「おはようございまーす！…ん？俺時間ミスった？」
「はい、1時間早いですよ」
「うわっ、まじかー！」
「でもせっかく来たんだし、私も今の時間1人なので、いてください」
「じゃ、そうさせてもらうわー！」
わあ、なんてラッキー！
いてください、なんて厚かましい気がしたけど、他に言い回し方がわからず素直に言ってしまった。
「この時間1人って大変やない？」
「うーん、でも、平日の夕方だしそんなに忙しくもないです」
「そっか！ならええな！」
裏にある休憩用の椅子に2人で並んで座る。
本当は勤務中だから店頭に立ってなくちゃいけないんだけど、暇だし、1人だと色々考えちゃうし、それにユウタ先輩と話したいし…今ばっかりは仕方ない、よね？
「ユウタ先輩、今日何すると思います？」
「ん？えーなに？」
「ユウタ先輩が楽しみにしてたやつですよ」
「お、まさか、ラッピング？！」
「その通りです！」
「中本くんに教えることリスト」をユウタ先輩に見せると、「なにこんなリストあったんー？！」と驚きながら笑った。
ー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 180人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ラて | 作成日時：2018年3月16日 17時
