嫌いを好きにする魔法。 (ページ7)

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アズール「アーシェングロットだと長いでしょう。アズールで良いんですよ。」

『えっ、でも嫌じゃありませんか？』

アズール「貴方なら大丈夫ですよ。」

『じゃあ、アズール先輩！』

ニコニコと笑う先輩の裏はきっと契約だろう。
私となんの契約がしたいのかね。

ジェイド「お待たせ致しました。おや、アズールもいらしたんですね。」

『わ、寮服素敵ですね...』

ジェイド「ありがとうございます。」

アズール「僕も寮服ですがね。」

『アズール先輩はコート着てるので分かりずらいじゃないですか。』

少しムッとした表情が面白い。
この人達、なんか嫌な感じはしないけど怖いんだよなぁ...

何でだろうこの違和感は。

アズール「そろそろオープンしましょうか、フロイドは？」

ジェイド「多分遅れてくると思います。」

アズール「全く...まぁ今日は客も少ないでしょうし。」

ジェイド「部活後の生徒が来るのでは？」

アズール「1年は疲れて直ぐに部屋に戻ると思いますよ。」

大人みたいな会話をする2人をぽかんと見ていると後ろから誰かが乗っかってきた。

フロイド「疲れた～、1年割と強いやついたし...」

『ふぇっ！！ちょっ、フロイド先輩...！』

フロイド「ごめん汗臭い？」

『そういう事じゃなくて、』

フロイド「なーんだ、じゃーいーじゃん。」

『はい...』

あんな顔で圧を感じる。
無理ですだなんて言えるわけないよな。

ジェイド先輩の方を向いて助けを求める。
なのにニコニコと笑うだけ、

アズール「フロイド、早く着替えてきて下さい。」

フロイド「だるいー」

アズール「今日はAさんがいるんですから頑張って下さい。」

フロイド「最後までいる？」

『えっ...流石に最後までは...』

フロイド「いてくれるよね？」

『分かりましたよ...課題やります...』

身長は大きいくせに甘えてくるとかなんなのこの人。
さっきはすっっごい怖かったのに。

なんやかんやで最後まで残っていた。

なんで初対面の人達にここまで付き合わされてるの。
なんて途中まで思っていたけれど色々食べ物も貰えたし。

後は寮長とエース達に怒られちゃうかもしれないという心配だけ。

フロイド「あー！疲れたぁ！！」

『お疲れ様です...』

フロイド「ねー、もう遅いから泊まってく？ねぇ、泊まるでしょ？」

『流石にそれはちょっと...』

ジェイド「寮まで送っていきますから。」

先輩ってこんなもんなのかな。
人に触れられる事が少なかったから新鮮だった。