嫌いを好きにする魔法。 (ページ34)

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フロイド「何？嬉しーわけ？」

『う、嬉しくなんて...』

フロイド「ふざけんな。飽きたぁ～、その顔オレ嫌いだから覚えとけ。」

『はい...！...？』

ぱっと離してどこかへ行ってしまう。
なんだったんだ今の？

胸の鼓動が早くて、顔も熱い...
どっちのせいよ...あぁ、もう嫌だ。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

『え.....好き...？』

「そうなんだ。出来れば恋人になってくれないかな？｣

全く話したことも無い先輩から急に呼び出されたかと思えばこれだ。

恋人...なんて考えた事も無かった。

『あの...ごめんなさい...』

「そっか...ごめんね、急に。」

『いえ、なんかこちらこそすみません。では。』

返事をしてパッと向きを変える。
男子校に女一人じゃこうなるよなぁなんて思ってたし。

そんなことより孤立しなくて良かった。

エース「なぁ、最近呼び出し多くねぇか？」

『うーん...告白されんだよね。』

エース「は...？」

隠すべきかどうなのか。
別に隠さなくて良いかなぁと思い切った話してみた。

『え、そんな顔しないでよ。』

エース「やっぱモテんだね。」

『そりゃ女だもん。』

エース「はは、お前に女子らしさとかあんの？」

『失礼な。』

エース「まぁ知らねぇけどー、可愛い時もあんじゃねーの。」

『！？』

エース「ちょ、変な意味じゃねぇよ？そりゃ先輩達は男の中で生きてきたからお前が可愛く見えるみたいなさ...」

生きてきたって...まだ全然経ってない。
まぁ女の子と暮らしてこなかったからってのはある。

『なんか、普通に照れる...』

エース「はぁ...本音だからな？」

『はいはい、エースくんは嘘つかないもんねぇ～』

エース「からかうなよ！」

『からかってませーん。飛行術行こ！』

エース「おう...元気そうで良かったわ。」

『なんで私が落ち込むのよ！』

エース「振っちゃったぁみたいなさ？」

『んなわけないじゃん。』

照れてすぐこうなるけどなんだかんだ楽しい。
照れ隠しっていうのかぁ...

確かあれは今週で5人目。
正直言って知らない人に呼び出されるのは怖いし面倒臭いし、興味が無い。

デイヴィスに言ったら怒るかな。