嫌いを好きにする魔法。 (ページ21)

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アズール「貴方に怪我が無ければ良かったです。」

『はいっ.....』

エース「痛てぇ！！！！」

ジェイド「消毒ぐらい慣れてくださいよ。」

エース「染みるんだよ！！」

子供みたいに暴れるエースとそれをガッチリおさえて消毒するジェイド先輩。
流石だわ。

フロイド「でもさぁ、なんでAがあの中に？」

『たまたま通りかかったら目が合っちゃいまして、』

フロイド「そっかー、イシダイせんせーめちゃくちゃ怒ってたよ。」

『イシダイってクルーウェル先生でしたっけ？』

フロイド「そ。」

『なんだか嬉しいですねぇ...』

怒ってたってことは心配してくれてたってことだよね。
怒ると怖いって有名だからかなり面白いことになりそう。

アズール「もしかしてお好きなんですか？」

『えぇ、大好きですよ。』

その瞬間に周りの4人全員が私を見る。
好きってそりゃ、父として？じゃなくて家族として。

エース「教師としてだよな？」

『そー。』

アズール「びっくりさせないで下さい...」

『私恋愛なんてした事ないから分かりませんよ、感情。』

エース「そうなの？大きくなったらパパと結婚する～とか言ってそーだけどな。」

その言葉が胸に刺さる。
エースは悪くないのにグサッときた。
でも泣いちゃダメ、もう人前で涙は流さないと決めた。

『やだなエース！そんなわけないじゃん！』

知ってるであろう3人は驚いた顔をしていたがすぐに笑ってくれた。
危なかった、重い空気になっていたら確実に涙が出ていた。

『エース、そろそろ授業行かないと！』

エース「おう、そーだな！」

背中を押して医務室を出る。

ジェイド「頑張って下さい。」

アズール「すみませんでしたね。」

『いえ、ありがとーございました！！』

そういえば先輩達は授業出ないのかな？
あの3人はいつも一緒にいるイメージあるけどクラスは確か違ったような...

エース「なぁ、守れなくてごめんな。」

『え？ちゃんと守ってくれたじゃん！』

エース「怖い思いさせたの変わんねーし…」

『そう思ってくれるだけで嬉しいよ？』

エース「カッコ悪かったじゃんか...」

『そうかな？』

しょんぼりするエースをぎゅっと抱き締めると照れたのか嬉しかったのか小さい声で「ありがとう。」と聞こえた。

友達守ろうとするなんてちゃんとしてるんだな。
さっきは子供だと思ったけど、こんな背も高いしさ。