14 【北山side】※ ページ15
「ふぅ…」
部屋に藤ヶ谷が入ってきたことは、ここ最近で1番びっくりしたかもしれない。
なんとか動揺を隠して、とりあえず風呂に駆け込んだんだけど…
あぁ…なんで、よりにもよってこういう日にシたくなっちゃうんだろ…っ、
ツアー中はバタバタしてて、なかなかゆっくり風呂に入ったり、寝る前にベッドでリラックスする、なんて時間はない。
だからこそ、みんな溜まってると思ってたんだけど…
みんながそういう素振りを一切見せないから、俺だけが異常なのかもしれないと思い始めてしまった。
もちろんメンバーには隠したいし、メンバー以外にも見つかったら、次から会うときに気まずすぎる…
「よいっしょ…っと。」
藤ヶ谷が入りたいと言ったので、湯船にはぬるめのお湯を張っている。
さっきの一件のせいで気を遣ってくれてるのか、俺に一番風呂を譲ってくれた。
その湯船に浸かり、藤ヶ谷に見つからないようそっと俺自身に触れる。
1つ壁を挟んだ向こうに藤ヶ谷がいるっていうのに、やましいことをしてしまう自分に嫌気が差す。
…なのに、そんな状況で感じてしまう俺がいて、また罪悪感が込み上げる。
「ん…ふ、ぅん…//」
しばらく触ってなかったから、少し動かすだけで声を漏らしてしまいそうになる。
出来るだけ唇に力を込めて声を我慢しながら、指の動きをだんだん早めてゆく。
「ぅ…んん…っ///」
少しずつ俺自身に熱が集まって、今にも出してしまいそうになる。
風呂の中に出したら次に入る藤ヶ谷に見つかっちゃうから、ぎりぎりで湯船から出ようかな。
そう決意して、規則正しく上下へと運ぶ指へ、かすかに力を込める。
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作者名:桜桃 | 作成日時:2022年9月24日 19時