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ソクジンさんは、一瞬目を丸くしてから窓拭き音を響かせる。
一通り笑った後、愛おしそうに見つめてくれたのは、
きっと…勘違いじゃない。
でも、ダメだ。そんな事考えちゃ。
私の頭にもう片方の掌が乗り、
「ん。いい子いい子」
と、撫でてくれた。
胸が、きゅんとして顔が上げられない。
緊張と恥ずかしさで、背中にじんわり汗をかく。
“私は、ソクジンさん家の犬。ソクジンさん家の犬”。
“これは動物を愛でているだけ”。
おまじないのように何度も繰り返して思い込もうとしてるのに、勝手に口元が緩む。
締まりのない自分の口が恨めしい。
呼吸と顔を整えてたら、突然閃いた。
『あ、お金ですか?』
「ブフッ‥、違うよ」
今度は吹き出した為、重なっていた手は離され口元を抑えられてしまった。
ああ……、残念。
……違う!残念じゃない!
心の中が忙しくって、もうなんだか分からなくなってきた。
「お返しにAさんの写真、ちょうだい?」
物々交換って事かな。
私の写真なんて使い道もないだろうに。
『私の写真なんて利用価値ないですよ』
「今の待受け、長く使ってたから変えようと思って。どんなのでもいいから、送って?できたらレアなのがいいけど」
私の写真がソクジンさんのスマホの待受に?
何故?
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lia(プロフ) - nasahiさん» 楽しみなんて言って貰えて嬉しすぎて私がきゅんきゅんしております✨あたたかいコメントありがとうございます (3月19日 19時) (レス) id: 2f80daa520 (このIDを非表示/違反報告)
nasahi(プロフ) - いつも楽しみにしてます✨ソクジン推しなのでソクジンメインのお話が見れて嬉しいです(*^^*)きゅんきゅんさせていただきありがとうございます (3月19日 15時) (レス) @page43 id: 30d7aaf159 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:lia | 作成日時:2024年1月23日 5時