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『そろそろジョングクさんのシャワーも終わった頃だと思いますので、電話お借りします。そしたらすぐに出て行きます』
深く頭を下げると、柔らかい眼差しを向けてくれた。
「了解」
ソクジンさんが浴室へ向かうのを見届けた後、受話器を上げ部屋の番号をプッシュする。
呼び出し音を聞きながら暫く待ってみたけど…出ない。
まだシャワー終わらないのかな?
念の為もう一度かけても同じ結果。
仕方なく受話器を置いた時、頂いたお菓子が目に入りウズウズしてきた。
…。
食べてからもう一度掛けてみよう。
近くの椅子に腰掛け、ピンクの包みを外して齧り付くと、
久々に食べられたぁ〜、やっぱり美味しいぃぃ。
ずっと我慢してたから美味しさもひとしおで。
一口一口噛み締めながら味わう。
1度許してしまえば、タガが外れてもっと欲しくなってしまうのが私のダメな所で…。
…もう一つ食べちゃおう。
調子に乗って、二つ目をぺろりと食べた後、三つ目を手に取り丁寧に包みを剥がし口をつけたその時。
ドアが開く音に気づき、そのまま顔を上げると。
軽く水を滴らせた髪を掻き上げ、緩く腰にタオルを巻いたソクジンさんが現れた。
露わになった上半身を目の当たりにし、あまりの衝撃に口をあんぐりと開けた私を発見し、目を丸くする。
「なんでまだ居るの!?」
女の子のように両腕で胸を隠す様を私は、目を両手で覆った指の隙間からしっかり捉える。
見てしまった…ソクジンさんの裸。
普段は鉄壁の守りで窺い知る事が出来ないのに。
「ごめんなさい!ジョングクさんにまだ繋がらなくて!み…、見てませんからっ」
「指の間から見てるじゃんっ!」
コンコンコン。
ドアがノックされる。
音にハッとして、ドアに向いていたお互いの視線が合わさった。
…この状況、かなりやばいのでは。
女マネージャーと半裸の男性アイドルが、ホテルの部屋に二人っきりの場面を事務所のスタッフが見てどう思うだろう…。
事務所にとって守るべき大事な人物に手を出した一従業員。
「私…、クビでしょうか…」
最小限のボリュームで問う。
不安な気持ちを抑えるように胸元をぎゅっと掴みながら、ソクジンさんを見つめた。
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lia(プロフ) - nasahiさん» 楽しみなんて言って貰えて嬉しすぎて私がきゅんきゅんしております✨あたたかいコメントありがとうございます (3月19日 19時) (レス) id: 2f80daa520 (このIDを非表示/違反報告)
nasahi(プロフ) - いつも楽しみにしてます✨ソクジン推しなのでソクジンメインのお話が見れて嬉しいです(*^^*)きゅんきゅんさせていただきありがとうございます (3月19日 15時) (レス) @page43 id: 30d7aaf159 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:lia | 作成日時:2024年1月23日 5時