故意の煙幕 ページ24
グレンside
「はっ、俺のが強ぇな」
「へぇ、じゃあやってみるか？」
俺の煽りに対して深夜はこちらを見つめてくる。
すると、先程の俺たちの動きを黙って見ていた斉藤が口を挟んでくる。
「やぁ〜、なんで私の持ち場はこう、一番めんどくさい場所なんですかねぇ。この学校で八人いる要注意人物のうち、同時に二人を相手にしろだなんて……」
その言葉に、俺は思わず目を細める。
「なるほど。つまりお前は、俺と深夜の両方をもう、調査済みってわけか、斉藤」
「当然です。下調べもしないで柊に戦争なんて仕掛けませんよ」
とそこで、深夜は食い気味に此方に聞いてくる。
「おいグレン。お前、あいつらが何者か……」
「《百夜教》だ。柊潰しの戦争をするんだってよ。手伝えと俺も勧誘を受けた」
俺が言った言葉に、深夜は驚かずに半眼で斉藤を見つめる。
「ああ〜、なるほどこれはそういう状況か。……ってまあ、考えれば分かる話だったね。柊に真っ向勝負してくる奴らなんて……」
「《百夜教》くらいしかいない。なのにそんな質問をするお前は、脳みそ猿って事だ」
「あは、殺すよ？」
「てめぇには無理だよ」
「ははは」
深夜は対して面白くなさそうに笑う。
そして真顔になってから、
「で、だから結局、今どういう状況なんだよ」
と聞いてくる。
「ご丁寧に煙幕で僕達の周りは、囲まれてる。他の学校の生徒や、教師から見えないように……」
その言葉に、目だけで周囲を確認する。
まるで隔離するかの様に張られた煙幕。
その外から聞こえてくる、悲鳴。爆発音。激しい戦闘の音。
明らかに故意であると分かる。
「で、この煙幕の中にいるのは、まるで狙ってそうしたかのように、グレンと、僕だけ。柊の事が嫌いで嫌いで仕方ない、二人だけ。これはどう考えても……」
「いや〜、頭の良い方と話すのは、楽でいいですね。勿論、勧誘ですよ」
「ふぅん。で？」
「……一緒に、柊を潰しませんかね？今なら柊を潰した暁には、貴方がたに旧柊を隷属させる権利を与えましょう」
斉藤の言葉に対し、深夜は興味無さそうにする。
しかし、念のために聞こうと思ったのか、質問は続けた。
「ほうほう。ってかその場合、僕とグレン、どっちが王様って事になるのかな？」
「それはそちらの問題なので、喧嘩でもして解決してください」
斉藤の言葉に深夜はこちらを再び見てくる。
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ラピスラズリ(プロフ) - 空白さん» 返信遅くなってごめんなさい!面白いだなんてありがとうございます!これからも、更新頑張ります。 (2022年2月10日 1時) (
レス) id: f58e338eee (このIDを非表示/違反報告)
ラピスラズリ(プロフ) - 凪さん» 返信遅くなってごめんなさい!大好きと言っていただけるなんて光栄です!ありがとうございます。 (2022年2月10日 1時) (レス) id: f58e338eee (このIDを非表示/違反報告)
ラピスラズリ(プロフ) - さくら＆りな(б∀б)さん» 返信遅くなってごめんなさい!やっと、続編まで来れました。更新が遅くなる事もあるかと思いますが、どうぞ見守って下さると嬉しいです。これからも頑張ります！ (2022年2月10日 1時) (レス) id: f58e338eee (このIDを非表示/違反報告)
空白 - メチャクチャ面白いです (2022年1月29日 0時) (レス) @page5 id: e38918ab99 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - やっぱりこの作品大好きです。これからも読み続けますね。 (2022年1月8日 18時) (レス) @page1 id: ae77e7925b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラピスラズリ | 作成日時：2022年1月7日 16時
