4話 ページ7
青「ざっとこんなもんだろ。」
青峰はバスケ部が普段使っている場所や物、ルール等一通りの事を丁寧に教えた。
柄にもなく少し言葉遣いに気を使って。
『ありがとう。ねね、みんなが練習終わってから体育館使えたりしないかな?』
青「居残り練習してる奴とかいるから体育館は空いてると思うぜ。」
『りょーかい!時間取らせてごめんね!一応虹村先輩に許可貰ってくるから陸ちょっと待ってて。』
陸「それなら俺が『いーの!』…わかりました。」
妃は走って虹村の所へ向かっていった。
青峰はもうこいつと2人になるタイミングはもうないかも知れないと思い、有川に話しかけた。
青「なぁ、お前らって結局何もんなんだ?なんか不思議な奴らだよな。」
陸「〇〇ホテル、△△△コスメ、□□グループ。聞き覚えは?」
陸があげた3つの会社は日本人なら誰もが知ってるであろう会社名だった。
青「全部知ってるぞ。CMとかでも見たことある。」
陸「それは全部お嬢様の父が、KISAKIグループが経営しているのです。まだまだ他にもたくさんありますが。」
青峰は驚きすぎて言葉が出なかった。
陸「お嬢様…A様は社長である淳様の1人娘、つまりは後継者です。」
入部して数日で副キャプテン、副生徒会長になった赤司にも十分驚かされたが、そんなの比にならないレベルの驚きだった。
青「じゃあお前は…。」
陸「俺ん家は代々、妃家の秘書として共にして来たんだ。」
近くに妃が居ないからか砕けた口調になる。
青「すっげぇなお前ら。んで、バスケはどんだけ強いんだよ。」
2人が何者かも気になったが、青峰としてはやはりどれくらい強いのかが気になった。
昨日のシュートを見る限り、反対側のゴールからシュートする程の恐ろしいシュート力があるのは理解していた。
陸「少なくとも俺は1度も勝てたことがない。きっとお前もお嬢様には勝てないだろう。」
青「へぇ、面白いじゃねーか。練習ももう終わるみたいだからお前俺と1on1してくれよ。」
陸「いいだろう。お嬢様が戻って来てからな。」
『もぉー!2人いつの間に仲良くなったの!!私が虹村先輩のとこ行ってる間に。…ずるい。』
ほっぺを膨らましてぷんぷんしてる姿は中学生にしては少し幼く見えた。
青峰は口には出さなかったが「こんなガキが社長令嬢かよ。」と思っていた。
『そういえばね、鍵閉める担当の人が来るまでだぞだって。青峰君、昨日の黒子君は?』
青「用事があるらしい。だから俺も今日はこっちでやる。」
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作者名:miu | 作成日時:2021年9月4日 0時