7話 ページ8
智side
トークタイム
泣いちゃいけない…泣いちゃいけない…泣いちゃ……
何度も胸の中でそう唱える。
だってこれから話すのは彼のことだもの。
翔「えー、みなさんこんにちは。改めまして我々が「嵐でーす。」」
和「えーいつもなら、この時間はわちゃわちゃとした感じで話したりするんですが、今回は我々に彼の話をする時間をください。」
ファンの子が「いーよー！」と口々に言ってくれる。
その温かさに何度救われたか…。
翔「えー我々のこのトークタイムは事前にご報告した通り、リアルタイムでYouTubeでライブ配信いたします。」
その説明をしてる最中にイヤモニからスタッフが、
ス「いつでも接続できます。」
そう報告があった。
翔「…それでは準備が整ったみたいなので、始めさせていただきます。」
イヤモニからカウントダウンが聞こえる。
視線を正面のカメラに向ける。
「3、2、1、どうぞ！」
翔「世界中の皆さんこんにちは「嵐でーす！」…我々は今、国立競技場でライブをやらせてもらっています。」
和「このような形で時間を設けさせてもらったのは彼についてを我々の口から伝えようと思ったからです。」
雅「彼が亡くなった報告をメディアには文章、そして彼のお葬式の少しの時間でしか伝えられていませんでした。それは俺ら自身がまだ4人でカメラの前に立つ勇気がなかったからです。」
智「こうして今ここに立っているのも、全ては彼のおかげです。」
翔「今日はここに至るまでのメディアに一切出していなかった彼についてを皆様にお伝えします。」
俺らは記者会見をできていなかった。
彼についての。
でも彼のした事、残した物は世の中に発信するべきであろうと思ったからこの場を設けた。
大まかな内容を話し合った会議では、俺ら4人もスタッフもみんな号泣だった。
そしたらそのことを聞いたジャニーさんが「彼の想いを世界中に発信したい。」と言ってくれた。
それがYouTubeでライブ配信することに繋がった。
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作者名：miu | 作成日時：2020年2月19日 23時
