153 ページ7
社長と美香さんと話し合った結果、ファンのみんなには大きなプロジェクトを進めていて声優と歌手の両立が出来ないから声優としての活動を1年間ほど休止する、ということになった。
マネ｢本当に発声障害のこと公表しなくていいの？｣
車で病院に向かっている途中、美香さんからそんなことを聞かれた。
天月｢うん、いいの｣
悠木｢私理由当てれるよ！｣
天月｢なに？｣
悠木｢ファンのみんなに心配かけたくないし声優界に戻って来ないんじゃないかって思わせないため！｣
天月｢…正解｣
悠木｢やったー！！｣
あおちゃんは隣でバタバタしながら喜んだ。何故あおちゃんがいるのかというと、2人で約束をしたからだ。病院には必ず2人で行くこと、診断結果は絶対に教えること、辛いときは話すこと。この3つを2人の約束にした。
マネ｢悠木さんいつもすみません…｣
悠木｢私が好きで来てるんで大丈夫ですよ！｣
天月｢……｣
悠木｢A？どうしたの？｣
天月｢別に｣
悠木｢約束｣
天月｢…レッスンで歌ってたんだけど綺麗に高音出なくて本当に発声障害なんだな、って実感して辛かっただけ｣
悠木｢確かにそれは辛いよね…でもそのためにリハビリ行ってるんでしょ！｣
天月｢うん。あーー…あと収録1回だけかぁ…｣
悠木｢なんであと1回なの…｣
天月｢美香さんどうにかして増やしてよ｣
マネ｢マネージャーにそんなことできません｣
天月｢えー…じゃあ今度あまラジのゲストにあおちゃん呼んでよ｣
マネ｢それは言ってみる。多分OK貰えると思うよ｣
天月｢さすがあまラジスタッフ｣
マネ｢お菓子の希望ある？｣
天月｢んー…じゃあスフレで｣
マネ｢りょーかい。伝えとくね｣
悠木｢え、あまラジのお菓子っていつもAの希望なの？｣
天月｢そうだよ｣
悠木｢えー！いいないいな！私もゆうラジかあおラジやってみようかな…｣
天月｢あまラジのパクリはやめてください｣
悠木｢すみません｣
悠木｢今日も異常なし！お疲れ様！｣
天月｢ありがとう｣
マネ｢良い方向に行ってるみたいで良かったね｣
天月｢うん。2人のおかげだよ、ほんとにありがとね｣
悠木｢いえいえ！じゃ、呑み行くかー｣
天月｢この前のとこは絶対ダメだからね｣
悠木｢えーなんで｣
天月｢ファンが集まりやすいから｣
悠木｢はーい…じゃあここはどう？｣
あおちゃんはリハビリが終わるといつも安心させるために呑みに誘ってくれる。優しいあおちゃんが大好きです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空白 | 作成日時：2021年4月6日 21時
