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天月｢おはようございまーす｣
次の日、楽屋には時間通りに行った。朝から医師の方と電話をしていたし自主練は控えろと言われたから。
私が楽屋に入ると既にみんな座って台本をチェックしていた。
悠木｢あれ、今日遅かったね｣
天月｢時間通りなんだけど？｣
悠木｢いつも早いからさ笑｣
天月｢朝からスタッフと電話してたから遅くなっただけ｣
いつも通りの無気力で冷たい返事をして拓也の横に腰を下ろした。拓也はどこにも行かないで…
江口｢ん？どうした？手繋ぎたいの？｣
天月｢え、いや、あ、うん｣
私は自然と拓也の手に自分の手を重ねた。暖かい。
江口｢なになに笑｣
天月｢別に何も。暖かいなって思っただけ。｣
江口｢可愛い｣
天月｢うるさい｣
江口｢好き｣
天月｢知ってる｣
江口｢抱きしめたい｣
天月｢ここ楽屋｣
私たちはそんないつもの会話をする。今日は心の中で練習しよっと。
ス｢天月さん、次お願いします｣
天月｢はい｣
拓也と手を離し台本を持って収録へ向かった。ここのスタッフさんは事情を知っているので無理はするなと言われた。
ス｢はい、OKです｣
収録も1発で終わらせると楽屋に戻った。今日はセリフの量が少なかったから助かったかも。
天月｢終わりました｣
悠木｢Aー、この後暇？｣
天月｢うん。仕事はないけど。｣
悠木｢久しぶりに家行きたいな！｣
天月｢私の？別にいいけど｣
悠木｢やったー！じゃあ収録行って来るから待ってて！｣
あおちゃんはそう言い残して楽屋を出た。あおちゃんになら打ち明けても…いやいや、あおちゃんは関係ないんだから言えないよ。
江口｢A、座らないの？｣
天月｢あ、座る｣
椅子に座り、拓也の肩に頭を置いた。すると拓也も台本を見ながら撫でてくれた。
天月｢好き｣
江口｢最近すごい甘えてくるね笑｣
天月｢じゃあもう言わない｣
江口｢え、それはやだ！ねええごめん笑｣
拓也…私が発声障害になってもしも歌手の仕事も出来ないってなったら拓也はどうする？もう私のこと好きじゃなくなるのかな…そうなったら拓也と別れないといけないのかな…そんなの嫌だよ
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作者名：空白 | 作成日時：2021年4月6日 21時
