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悠木｢おーい、A？｣
その日、あおちゃんに飲みに誘われたので行くことになった。気が乗らない、と断ったけどたまには気分転換に、と半ば強引に行くことになった。
悠木｢なんかあった？｣
天月｢あるにはあるけど…あおちゃんはそこまで関係ないよ｣
悠木｢んー…今、辛い？｣
天月｢…わかんない｣
悠木｢とりあえず何があったの？｣
天月｢えっとね…拓也と別れた｣
そう言うとあおちゃんは目の前にあったビールを1口飲んでええええ！？と叫んだ。いや、個室だからって迷惑になるよ。
悠木｢なんでなんでなんで！？｣
天月｢私といると迷惑がかかっちゃうから…｣
悠木｢迷惑、ねぇ…ふーん…｣
あおちゃんはまたビールを飲んで何か企んだような目で私を見つめた。
天月｢なに？｣
悠木｢別に〜。ま、今日はAの奢りね｣
天月｢なんでよ。まあいいけど｣
その後少し沈黙が流れた。あおちゃんとなら沈黙は全然気まづくないのに今は少し気まづい。
悠木｢江口さんなんか言ってた？｣
天月｢何も。っていうか聞く前に逃げた｣
悠木｢なっ！？あんたはバカか！｣
天月｢…そうかもね｣
悠木｢えー…今日のAいつもと違うから調子狂っちゃう｣
あおちゃんが言うように今日はいつもと違う。多分、拓也と別れたから。鈍感でもそれぐらい分かる。
天月｢今日は飲もう。明日なんてもう知らない。仕事とかどうでもいい。｣
悠木｢ついにそう思うようになっちゃったかぁ…まあマネージャーさんも分かってくれるんじゃない？｣
天月｢あ、明日仕事お昼からだ。よし、潰れよう｣
私はテキーラを頼み、あおちゃんとぐびぐび飲んだ。
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作者名：空白 | 作成日時：2021年4月6日 21時
