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楽屋の扉を少し開けて中を覗くとあおちゃんと宏太朗さんと拓也がいて拓也は台本をチェックしていた。音をたてないように静かに入り、拓也の後ろから優しく抱きしめた。
天月｢んーー…暖かい｣
江口｢あのやめてくだ…え？｣
拓也と鏡越しに目が合うと幽霊を見たかのような目をされた。
江口｢え、ちょ、え、え？｣
天月｢隣座っていい？｣
江口｢いいけど…え？｣
拓也の隣に座り指を絡めて恋人繋ぎをすると拓也の胸の中にぐいっと寄せられた。
天月｢苦しいんだけど｣
江口｢めっちゃ寂しかった…｣
天月｢ここ楽屋…｣
江口｢今日はレコーディング？｣
天月｢うん。私がオープニング担当するんだって｣
江口｢すごいじゃん｣
天月｢ほんとはエンディングだったらしいんだけどね、オープニングが似合うってことで変更になった｣
江口｢理由がすごいね笑｣
天月｢そろそろ離して？｣
江口｢もうちょっとだけ…｣
拓也は私と会えて嬉しいのか強い力で私を抱きしめた。
西山｢おふたりさーん。楽屋ですよー｣
天月｢江口さーん離してー苦しいよー｣
悠木｢楽屋でイチャイチャしないでくださーい｣
江口｢もうちょっとだけ我慢してくださーい｣
天月｢今日すごい甘えてくるじゃん。どうしたの？｣
江口｢だからAに会えなくて寂しかったんだよ！｣
天月｢そうなんだ｣
江口｢Aは寂しくなかった？｣
天月｢普通｣
江口｢えー悲しい｣
悠木｢いや嘘ですから。この子拓也に会いたい！っていつもLINEで言ってくるんですよ。本人に言えばいいものを…｣
天月｢あ、ちょ、あおちゃんそれ言わない約束｣
江口｢ねえもう可愛い！｣
天月｢絶対プロポーズのとき断ってやる｣
江口｢ねえええそれ心臓に悪いからダメだって笑｣
西山｢プロポーズ？｣
天月｢この間話の流れ的にプロポーズのことになったんですよ。そしたら拓さんがいきなり予行練習していい？って言い出して｣
江口｢それでプロポーズの予行練習をしました。反応がね、可愛かったよ｣
天月｢恥ずかしいからやめて｣
江口｢そしたらAがプロポーズ一旦断ってキスしてから嘘だよばーかって言うって言い出して…｣
悠木｢うわイケメン｣
江口｢だからそれは心臓に悪いからダメだよって話！｣
西山｢なるほどですね…Aちゃんが嫁とか毎日キュンキュンしそう｣
江口｢そう思うでしょ？意外と甘えるんだよー｣
暫くなぜか私自慢が始まって顔がずっと赤かったのは言うまでもない。
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作者名：空白 | 作成日時：2021年4月6日 21時
