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天月｢なんか…ごめんね｣
彩音｢Aが謝ることじゃないって！｣
詩音｢そうそう。焼肉で許すからさ｣
天月｢奢れってこと？｣
美咲｢当たり前でしょ｣
天月｢しょーがないなー。今度埋め合わせするよ。｣
彩音｢さすがA！｣
天月｢じゃ、今日は解散で｣
詩音｢じゃあねー｣
3人にはほんと申し訳ないことしたな。まさかファンがいるとは…私はとりあえず家に帰って台本チェックしよっと。
冷たい風に当たりながら家の方向に歩いていると駅の近くでナンパされている女の子を見つけた。明らかに嫌がってるよね…でも間違いだったら申し訳ないのでとりあえず近くに寄ることにした。
｢ねーちょっとだけ！｣
｢す、すみません…｣
｢お姉さん暇だって言ってたじゃん｣
｢明日早くて…帰らせてください｣
私より身長が少し低めの女の子に対して男性が3人ほど話しかけていた。こりゃ困ってますね。私はいてもたってもいられなくなり女の子に近づいた。
天月｢あ、みき！こんなとこにいたんだ｣
｢え、あ、えっと…？｣
天月｢早く帰らないと彼氏心配するでしょ？｣
｢なんだよ男いんのかよ｣
｢つまんな｣
そう言うと男性はみんな私たちに背を向けて歩き出した。
｢あ、あの…ありがとうございます！｣
天月｢いえいえ！お姉さん可愛いから気をつけないとダメですよ｣
お姉さんは肩が少しカタカタと震えていたので私は頭を優しく撫でた。
天月｢じゃ、私行きますね。これさっき買ったコーヒーなんで良かったらどうぞ｣
彩音たちと飲む前に買ったコーヒーをお姉さんに渡して歩き出した。
｢あ、あの！お名前聞いても！｣
私は歩いていた足をピタッと止めて笑顔でこう言った。
天月｢天月Aです！｣
お姉さんは驚いた目をしていたけど私は人差し指を口元に当てて｢秘密にしてね｣とジェスチャーで言った。するとお姉さんはコクっと頷いた。よし、帰ろうっと。私は止めていた足を動かして家に向かった。
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作者名：空白 | 作成日時：2021年4月3日 20時
