夏油傑の悩みの種 (ページ50)

今日:28 hit、昨日:0 hit、合計:27,197 hit

50 ページ50

加味「その人の名前は“ 加味スミレ ”」

『加味…同じ苗字だ』

加味「そう。スミレって名前は後付けされたとか何とか噂があるから本名じゃない可能性もあるんだけど…これだけはハッキリ言える」

『「その人は私達の祖先」』

ってことだよね。加味って苗字なんて私と姉さん以外聞いたことないし、そもそも呪術師で加味なんて苗字は私達の祖先以外有り得ないでしょ。

加味「その人が亡くなって、私達の家系で呪術師どころか呪いが見える人が生まれてこなかったんだけど…」

『生まれてきた双子の私達に呪いが見える＆片方は術式持ちっていう奇跡があったわけね』

私はてっきり傑のように一般家庭から見えるようになった者が出てきたとばかり思っていたけど、そういう訳じゃなかったのか。

加味「で、ここから本題ね。スミレさんが私達の祖先で、Aはスミレさんと全く同じ術式を持っている。ということは、」

『私も置き土産が使える』

加味「そういうこと」

なーるほど、確かに有り得る話だわ。姉さんは万が一私に置き土産が使えるとして、それを使って欲しくないから言ってるんだ。置き土産なんて使うつもりは微塵もないし、そもそも私死なないし。

加味「Aは使わないと思うけど…人って死に際で何するかわかんないからね。一応使うなっていう念押し」

『絶対使わないから安心して。それに私、悟からセンスあるって言われてるしこの先特段強い呪霊と戦う機会もないだろうし大丈夫だよ』

加味「Aの呪力が分かるのは私とお義父さんだけだからね、現場に五条くんが向かって“ 感じたことない呪力があった ”って報告あったら泡吹いて倒れちゃうから」

『そうならないように気をつけまーす』

と、軽く返して呪具の点検に集中した。置き土産がどういう条件で発動するのかも分からないし1回しか使えないので試すにも試せない。そもそも1回使ったら死ぬし。

ま、置き土産なんて私とは無縁だなと思い、姉さんと他愛も無い話をした。

・

ようやくシリーズ1(？)終わりました…！
あんまり傑と恋愛に発展出来なかったって反省中です、、
2からは戦闘シーンと恋愛をたくさん混ぜて話を進めていきます！2もよろしくお願いします！

空白