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猪野「変わったって事は…きっかけあったんですか?」
『あったよ。そりゃあもう乗り越えられないぐらいの事が』
猪野「今も…乗り越えれてないんですか?」
『うん…私ってばほんと情けないよね。呪術師やってんなら早く立ち直れって思うんだけどさ…中々ね、』
今は教室にいるのすら辛い。みんなといるとあの日のことを思い出してしまうから。傑は特に気を遣ってくれてるな…ろくにご飯食べない私にご飯作ってくれたり新しい呪具買ってくれたり。
早く現実見なきゃいけないんだけどな。
まずは美佳のお墓に行くのやめないと…
猪野「加味さん…?」
『…んあっ、ごめんどうしたの?』
猪野「いやなんか…すっげー辛そうな顔してたんで」
『そ、そう?私は大丈夫だよ!』
にっこり笑って見せると安堵の息を漏らした。後輩にまで迷惑かけてたらダメだよ。いつも通りの私でいなきゃ。
…私、呪術師やめようかなぁ。
「おっ、おかえり!高専からよくやったって連絡来てるよ!」
猪野「おお!!やった!!」
『私は何もしてないから琢真くんの手柄だね!』
猪野「はい!あざっす!」
帰りに私の奢りで高級アイス店に行き、アイスを買った。ちゃっかり川谷さんも注文しててビビったよ。別に金欠じゃないからいいんだけどね。
…あ、そろそろ家に帰ってお義父さんと話さなきゃ。美佳のこともだけど将来のことを。
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作者名:空白 | 作成日時:2021年6月9日 23時